『脳トレ』はボケ防止に効かない
『脳トレ』はボケ防止に効かない。これは、週刊文春の今週号に4ページにわたって特集された記事のタイトル。『錯覚の科学』と言う本を売るために態々センセーショナルなタイトルに仕上げたのだろう。

『脳トレ』はボケ防止に効かない。これは、週刊文春の今週号に4ページにわたって特集された記事のタイトル。『錯覚の科学』と言う本を売るために態々センセーショナルなタイトルに仕上げたのだろう。
数ヶ月前、アルツハイマー病の認知機能改善と家庭内適応の改善目的で、短期心理療法の依頼が来た。患者さんの年齢、81歳。
見当識と言うのは、人間が活動していく上でベースとなる時間・場所・人の認識のこと。これでは分かりにくいので、具体的に示すと、今日の日時や曜日の認識(時間)、今自分がどこにいるのかと言う認識(場所)、自分の名前の認識(人)等です。
こうした認識に障害が出てくると、私は誰???、貴方は???、ここは何処???、今何時???、等と言う具合に分からなくなっていってしまいます。当然のことながら、こんな風になってしまうと生活をする上で支障を来たしてしまいます。お分かりですよね。
認知症になってくると、見当識障害が起ってきます。そのため、最初にスクリーニングの為の簡易知的機能スケールを用いて認知症の程度を測定します(見当識以外の項目もあります)。見当識障害は、いきなり生じる訳ではなく、時間、場所、人の順で少しずつ障害されていきます。回復する際は、悪くなる時の逆となるので、認知症の進行具合はどんな程度か、治療による改善具合の目安を見ていくのです。
簡単な見当識障害の話でした。
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認知症のスクリーニング・テスト RDST(the Rapid Dementia Screening Test)
カウンティング・テスト
アルツハイマー病の患者さんの話を聞いていて思うのですが、初期段階の前の段階で、車のバック走行が下手になったとよく耳にします。車のバック走行と言っても、そんな高度な技術を要するものでなく、車を運転する人に最低限要求される技術で、車庫入れなんかが話題に上ります。
今まで別段負担に感じていなかったのに、車を自宅の駐車場に入れられずにぶつけることが増えた、とか、ぶつけはしないものの入れるのに苦労するようになった、とか、そんな具合に話して下さいます。
確かに、前に走るよりバックする方が難しいです。それは、バック走行ではより複雑な脳の働きが要求されるためです。アルツハイマー病になってくると、複数の能力を同時に用いることが困難になってきて、脳は複雑な働きが出来なくなってしまうのです。
アルツハイマー病の評価をする時、かなひろいテストなんかを用いて、複数の能力を同時に用いることが出来るか測定しますが、生活エピソードを聴きながら推測することも出来るのです。
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アルツハイマーの約8割は遺伝子が原因!!!
65歳以上の双子1万1884人の調査を土台にして研究を行い、アルツハイマーのリスクの79%は遺伝的影響が原因で、残りの21%は環境的要因によるものであった。
ここ数年、アルツハイマーの仕組みに関わる大きな発見が相次いでいる。そして、今回、アーカイブズ・オブ・ジェネラル・サイカイアトリー(医学雑誌)で、世界の2400万人以上の人々がわずらっていると言うアルツハイマーの原因についての興味ある記事を見つけた。
注目すべきは、ベースとなるサンプル数。スウェーデンの65歳以上の双生児1万2000人と言うのは、未だかってお目にかかったことがない規模である。従来より、アルツハイマーのうち、いくつかのタイプは遺伝すると言われており、もしあなたの家族の誰かがアルツハイマーだとしたら、家族の他の人もアルツハイマー病を発病する可能性が高いと指摘されており、裏付ける結果となった。
因みに、アルツハイマー病は1906年にドイツ人医師アロイス・アルツハイマーによって発見された。この時、広範囲の萎縮と大脳皮質の老人斑がアルツハイマー病の二大特徴として報告されたが、残念ながら当時は見向きされなかった。発見からもう100年が経過しているが、未だに分からない事が多い疾患である。
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