洋画の字幕と読む力の低下
最近の若い人達は、文字を読む速度が遅くなっているらしい。洋画の字幕が提示されている間に読み切れないらしい。文字を読む速度が遅い、言葉を意味のある塊として把握出来ない(文字を一字ずつしか読めない)、その上に簡単な漢字が読めないと言う事情も加わっているのだろう。これでは視覚情報を中心に話の内容を理解する事になり、正確な内容の把握が難しくなってしまう。
基礎学力の低下は否めない。

最近の若い人達は、文字を読む速度が遅くなっているらしい。洋画の字幕が提示されている間に読み切れないらしい。文字を読む速度が遅い、言葉を意味のある塊として把握出来ない(文字を一字ずつしか読めない)、その上に簡単な漢字が読めないと言う事情も加わっているのだろう。これでは視覚情報を中心に話の内容を理解する事になり、正確な内容の把握が難しくなってしまう。
基礎学力の低下は否めない。
ここ数年、脳のトレーニング、略して脳トレがブームである。ブームの先駆けとなったのは、学習療法で一発当てた東北大学の川島教授ではないだろうか。最近では、茂木健一郎さんなどが牽引しているようだが、色々な肩書きの方独自の脳トレを発表している。また、TVをはじめとするメディアが過度に脳トレを煽っている感じも否めない。
脳トレの根拠の多くは、脳研究を自ら行ったり、研究論文を引用したりしたものの結果である。そう言うものを用いている。案外都合よく研究データを用いていたりするので、脳の事に滅茶苦茶詳しくなければ、丸ごと鵜呑みにして信じてしまう人も多いことだろう。
左の積木の塊の何れかを使って下のようなパターン(形)に組み立ててみて下さい。こんな事をするのが、ニキーチンの積木です。
必ずしも全てのケースで言い切ることは出来ませんが、概ね知能と密接な関係があります。ニキーチンの積木では、どの様な能力が必要になってくるかと言えば、空間関係を把握し分割統合する力や論理的な能力が必要になってきます。空間関係を把握とは、パターンを目で見て、複数の積木の塊に分割したり、塊と塊を組み合わせるとどんな形になるのかを推測する力です。論理的な能力と言うのは、何個の積木を使い、どの積木を使うかを判断する力とでも言いましょうか。
オレンジ色のパターンを複数のお医者さんにチャレンジして頂きました。全員20秒程で完成。いきなり積木に手を伸ばさず、部分と部分の関係を見極めてから、一気に組み立てていきました。それ以外のパターンでも同様。
一方、複数のお医者以外の人にもチャレンジして貰いました。知能の高い人程いきなり積木に手を伸ばさず、部分と部分の関係を見極めてから始めていました。頭が平均的な人やそれ以下の人は、いきなり手にとって組み立てようとして、四苦八苦。ギブアップなんて人もいました。
知育玩具として根強い人気のニキーチンの積木。左横の積み木の塊を組み合わせて左下のような形を作っていく玩具です。簡単そうで、やってみると案外難しい。難しいから何とかして作り上げようと意地になる。そして、出来上がると、気持ちいい。そんなニキーチンの積木です。しかし、子どものためで買ったのに親が熱中してしまった、なんて話もよく耳にします。
掲示板などを覗いていますと、ニキーチンの積木を無料で譲って下さい、と言った書き込みを見かけます。たったの7ピースで結構なお値段(生産国にもよりますが、6000〜1万円)なので、掲示板に書き込んでただで譲って貰えたら超ラッキーって事になりますが、世の中そんなに甘くありません。手放す人は少なく、欲しい人が多いと言う需要と供給のバランスが崩れてしまっている状態です。
…ならば作ってしまおう、とチャレンジしてみました。
以前、知能レベルを表わす時に、英語を用いていたことがあります。英語と言っても、英単語のようなものでしたが、とんだ勘違いが起こりました。英語に慣れ親しんでいないと言うのが、原因なのですが、そうそう勘違いが起こるのは具合が悪いので、日本語表記に戻しました。
先ずは、知能レベルの説明から。知能は、大体こんな感じで分けます(ウェックスラー法での分類)。お気づきになると思いますが、大多数は中央に近い程多くなる正規分布曲線を描きます。
最優秀:IQ=130以上。出現率は、2.2%。
優秀:IQ=120〜129。出現率は、6.7%。
普通の上:IQ=110〜119。出現率は、16.1%。
普通:IQ=90〜109。出現率は、50%。
普通の下:IQ=80〜89。出現率は、16.1%。
境界線:IQ=70〜79。出現率は、6.7%。
精神発達遅滞:IQ=69以下。出現率は、2.2%。
さて、本題に戻りますが、IQ=85の人の知能レベルをlow averageと記したところ、lowに目がいってしまい、精神発達遅滞(MR)と勘違いするスタッフが現れてきたのです。知能検査の結果、IQ=85のMRですなんて、看護スタッフミーティングの中の患者紹介で言われるようになって広がりを見せてしまいました。もともと専門家ではない限り、知能レベルなんて知っている人は少ないのが現状です。大方、『良い・普通・MR』程度の知識だけなので、こんな問題は起こるべくして起きてしまったのでしょう。
…と言う事で、勘違いが生じない表記に変更したのです。やはり、皆に分かりやすく伝えることが大切ですから…
【参考になる本】
多元的知能の世界―MI理論の活用と可能性
赤ちゃんの知能を伸ばすふれあい遊び180
子どもの脳の発達臨界期・敏感期 早期教育で知能は大きく伸びるのか? 講談社 +α新書
教育と脳―多重知能を活かす教育心理学
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とんだ勘違い 知能レベルの表記
知能検査の分類
知能のお話 性差
知能のお話 多重知能説
知能のお話 知能って何なのか分かりますか???
これまで様々な知能検査が登場している。列挙してみると、kohs立方体知能検査、WAIS-R等のウェックスラー法、田中ビネー等のビネー法等々…、まだ他にも沢山ある。知能検査にも色々形式があるので簡単に紹介してみたい。
知能特性による分類
一般知能検査:全般的なIQの測定を目的。
特殊知能検査:論理性、記憶力等の特定能力を測定することを目的。
目的による分類
概観検査:知能の全体像の把握を目的。
診断検査:知能を構成している能力を測定し、その特徴を把握する目的。
検査素材による分類
A式:言語が全てに用いられ、言語能力を測定する検査。
B式:出来るだけ図・記号・道具を用いて、言語を用いない検査。
実施方法による分類
個別実施:1対1で観察をしながら実施。
集団実施:学校などで、集団で一気に実施。
医療機関で診断の参考に用いる場合は、個別実施で特殊知能検査となります。そのため、観察力や分析力が必要になってくるので、検査者の熟練度が問われます。また、検査者によってIQが大きく変わるなんて事も生じます。そんな意味で、検査者は重要です。検査を受ける側は、能力が数値(IQ)として表わされるので、抵抗を示す方も少なくありません。数値も大事かもしれませんが、各能力のバランスの方が大切だと考えています。
【参考になる本】
多元的知能の世界―MI理論の活用と可能性
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男と女とは、どんな点で異なっているのか、ご存知ですか???
知能と性差について、簡単に纏めて見ました。
男女間に本質的な知能の格差は認められない。
知能を構成する個々の因子には差がある。
・男子は数的能力に優れている。
・女子は言語的能力に優れている。
同性中における個人差の幅は、女子よりも男子において大きい。
・大脳過程、生活様式、教育等の何れによるものなのか未解明。
実際に、知能を測定していく中で、性差がはっきり現れるかと言われれば、NO、です。正直なところ、性差はそれ程大きな差は感じないので、気付かないだけなのかも知れませんが…。
【参考になる本】
多元的知能の世界―MI理論の活用と可能性
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知能指数・IQ(intelligence quotience)の算出の仕方には2通りある。精神年齢を推定し精神年齢÷生活年齢で算出する知能指数と知能検査の得点結果を偏差値と言う形で表わす偏差知能指数である。
精神年齢:発達の度合いが何歳のレベルか、を表わす。
生活年齢:実際の年齢。一定の年齢以上の場合、修正することもある。
精神年齢を推定する知能指数の場合、精神年齢÷生活年齢でIQの算出をするため、生活年齢が高くなればなるほど分母が大きくなってしまって、IQの算出が難しくなることが生じてしまうために、生活年齢の修正が行われるのである(発達が著しい時期には力を発揮するが、発達が頭打ちになってしまうと発達の指標をクリアーしているのに生活年齢が増しIQが下がると言った問題に直面するので、生活年齢の修正を行うのである)。もともと精神年齢とは、発達の指標、として考えられていたが、第一次世界大戦での兵士の選抜配置のために集団実施が可能な知能検査が用いられるようになってからは、発達の指標がクリアー出来ているか否かよりも数値のみがクローズアップされるようになってしまった(高いか低いかだけに関心が向いてしまった)感じである。
しかし、発達の度合いをみる場合には、こちらの検査の方が判りやすい、と言う利点がある。例えば、7歳でIQ=100の子どもが10歳でIQ=90になった場合、数値だけ見ていると知能が低下しているように見えてしまう。しかし、その実は、7歳時の精神年齢は7歳0ヶ月で、10歳時の精神年齢は9歳0ヶ月。実際には、7歳の時より発達指標をクリアーしており、IQは下がったが、能力が伸びていない訳ではないのである。
一方、知能偏差値や偏差知能指数は、精神年齢を推定する知能指数よりも20年程遅れて登場してきた。使い勝手の悪さを克服するために偏差値を用いたことは、画期的であった。年齢層毎に統計処理がしてあり、逸れを基に偏差値表示をするために、人と人を比べることが可能になったのである。こんな使い方はしないが、極端なことを言えば、90歳の老人と20歳と老人のどちらのIQが高いのか、なんてことにだって使えるのだ。このように数値で表わされるために使い勝手が更に良くなったIQではあるが、数値のみがクローズアップされ過ぎて、発達の度合いについては軽視され易いようなところが無きにしもあらずである。
精神年齢を推定し精神年齢÷生活年齢で算出する知能指数と知能検査の得点結果を偏差値と言う形で表わす偏差知能指数は互いの至らぬ点を補う形で存在しているのだ。
【参考になる本】
多元的知能の世界―MI理論の活用と可能性
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これまでの知能の捉え方では、運動発達と言葉の使用を介した認知能力が重要視されていたのですが、それだけでは説明出来ない問題点や疑問点があります。しかし、ガードナーの『多重知能』説や医師の沢口俊之の『フレーム』説と言った知能の捉え方を当てはめると、問題点や疑問点が解消してしまうと前回お話をしました。
一つ一つの神経回路であるモジュールと言う実際の神経細胞構造を提案した点で、沢口の『フレーム』説がより説得力ある感じです。しかし、沢口の『フレーム』説についての知識が乏しいので、ガードナーの『多重知能』説の話を基に展開して行きます。実は、『多重知能』説と『フレーム』説は、時間フレーム以外、ほぼ一致しているのです。
それでは、『多重知能』説の説明をしてみます。ガードナーは、人間の精神活動の機能を分類していって、元来の知能の概念を広げ、7つの知能モジュール(機能単位)を想定しました。以下に纏めてみます。
●言語的知能
言葉を用いて、表現したり、理解する能力。言語習得には臨界期があると考えられている。
●音楽的知能
音楽を鑑賞したり、自分で演奏したり、歌ったりする力。つまり、リズムと音のパターンを扱う能力。絶対音感は、臨界期があると考えられている
●空間的知能
自分の体と周りの空間との関係を理解し、空間の中で自分の目的にあった運動をスムーズに行う働き。
●対人的知能
周りの空気を読み取る力やソーシャル・スキルのこと。
●身体運動的知能
一般に、運動神経と言われているもの。
●個人内知能
他者の感じていることや考えていること等を適切に理解し、他者に向けて理解しやすいように表現する能力)
●論理的数学的知能
論理的に考える能力や数・記号・図形を扱う能力。
我々は、これらの複数の知能モジュールを同時に使えることが出来るんです。ただ、人によっては、一緒に作動させるのが困難な知能モジュールがあるかもしれません。例えば、皆さんは、数字を数えながら本を読むことが出来ますか。私には到底無理です。私と同じように無理な方は多いのではないでしょうか。しかし、世の中には出来る人がいるんですね。ノーベル物理学賞を受賞したアメリカのファインマンは、やってのけたのです。ノーベル賞を取る位優秀な知能の持主であったから出来たのかもしれませんね。
複数の知能が脳のどこにあって、どのように働いているのかはっきりしておらず、まだまだ仮説の域を出ませんが、複数の知能の考え方って面白いと思いませんか。
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知能には、色々な見解があり統一的な定義は確立されていないのが現状です。代表的なものとして、抽象的思考力とみるもの、生得的素質と考えるもの、適応能力・学習能力と見なすもの等の考え方があります。
これまでの知能の捉え方では、重視している能力は、運動発達と言葉の使用を介した認知能力でした。特に、言葉の発達と知能の発達には強い相関があると考えられていたので、重視されていました。乳幼児健診での発達検査等は、まさに典型で、この指標を見ておくことで、発達の問題を探そうとしたのです。そして、大多数の発達の問題は引っかかっていたのです(残念ながら、広汎性発達障害などではすりぬけてしまうことがあります)。
しかし、それだけでは説明出来ない、と言う問題点・疑問点があるのです。例えば、�学力テストの結果に問題がないが、ソーシャル・スキルが十分に発達していない。�多少なりとも精神発達遅滞が伴うウィリアムズ症候群の子どもたちは、言語能力の遅れがないどころか、寧ろ進んでいるケースがある。�先天的な筋疾患の子どもには中〜重度の精神発達遅滞があるのに、にも関わらず電動車椅子を自由に操れる子どもがいる。�自動車の運転をマスターする速度は、一般的な知能と比例しない。�精神発達遅滞の子供の中には驚くべき才能を発揮する子どもがいる等々。
これらは、従来の知能の考え方では、説明出来ないのです。…という事で出て来た考え方が、心理学者のガードナーが提唱する『多重知能』説や医師の沢口俊之が『フレーム』説と言った知能の捉え方です。分かりやすく言えば、ガードナーは、知能の概念を広げ、沢口は、人の意識の研究から大脳皮質にモジュール(機能単位)と呼ばれる神経細胞組織の集まりを仮定したのです。
まだ、これらは、仮説の域を出ないのですが、あら不思議、これらの問題点・疑問点が説明出来てしまうのです。如何やら知能は、運動発達と言葉の使用を介した認知能力だけではなさそうです。また、必ずしも複数の知能は、一律に、発達・停止・低下をするものではなく、何等かの理由により知能間に大きな能力のばらつきが生じることがあるようです。そして、精神科疾患別に特徴的な能力のばらつきがある(否定される研究者もいます)と言われていますが、これらの説によって更に理解し易くなりました。
そんな訳で、(仮説の域を出ないですが、)私には、『多重知能』説も『フレーム』説も素晴しい考え方であると思えて仕方がありません。
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