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臨床心理士

2011年9月25日 (日)

第21回心の健康会議 悪夢を見た二人

 3月に東京で行われる予定だった第21回心の健康会議が本日神戸で開催されたので、覗きに言った。昆虫採集家でもある早稲田大学の池田清彦教授の『構造主義生物学からの提言 心理臨床に通底する視座から』と言う基調講演を聞きに行くのが目的。午後からの『臨床心理士 専門業務の更なる社会化に向けて』と言うシンポヂュームはおまけのような感じで臨んだ。

 臨床心理士の集まりではいつもの事だが、ホールは開始直前に参加者で溢れ出す。今回も多分に漏れずこのパターン。今回は珍しく開始予定時間ジャストに始まった。ホールには席を探す遅刻した参加者。

 舞台の片隅に司会進行役の女性が現われる。
 しかし、何か変。女性は原稿を見ながら人物紹介等をしているのだが、原稿を正確に読めない。たった二人の名前を何度も言い間違える。原稿もかみまくる。徐々に動揺が加速するのが分かる。ホールの各所から、失笑が起こる。まさかこんな結末になるとは思ってもいなかっただろう。

 こんなハプニングの20分後、ホールの中央から鼾が響き渡る。半径5メートル以内にいる人たちがざわめき立つ。鼾の発生場所には中年の男性。右隣に若い男性が居るが知らぬ振りを決め込んでいる。左隣は空席。空席を挟んで隣の男性が椅子をトントンと叩き鼾を抑え様としている。その都度、目を覚まし鼾は止るのだが、再入眠。再入眠を繰り返す毎に鼾はエスカレート。空席を挟んで隣の男性も鼾を止めようとするのを諦めたようだ。こんな状態が30分。数人が席を移動した。また、迷惑、と言わんばかりに鋭い視線を向ける人が増えた。しかし、寝入った中年の男性がそんな視線に気付く筈がない。
 とうとう空席を挟んで隣の男性が、中年の男性の肩を叩き、鼾が全体に響き渡っていますよ、と注意を告げた。男性は失態に気付きドキッとしたようだった。取り乱して多動になっていた。ホールの各所から、失笑が起こる。疲れていたんでしょうか???。まさかこんな結末になるとは思ってもいなかっただろう。

 二人にとっては悪夢だったようです。

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2011年9月19日 (月)

ああ、勘違い 心理検査依頼箋の中の略語

 s/oは、suspected of、r/oは、rule outの事。

 駆け出しの頃、この略語を知らなくて格好悪い思いをした。

 他の医療機関から移ってきた精神科医がこの略語を心理検査依頼箋に連発した。そして、先輩から、s/oは「疑い」、r/oは「確定」って意味だと教えられた。何の疑いもなくそれを鵜呑みにして幾年月。誤った理解をしたまま所見を書いていた。職場を移ってから、r/oは「確定」でなく「除外」と言う事を知った。

 振り返ってみれば、前の職場では、依頼箋から次第にs/o、r/oと言う略語が消え、疑い、除外になっていった。先生は、r/oの意味を私達が知らないってお気付きだったんですね。

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2011年9月 7日 (水)

臨床心理の実習の現状に物申す

 臨床心理学の大御所が「この子は優秀だとべた褒めしている」と言う大学院生が臨床実習にやってきている。あくまでも実習をお願いして来た精神科医の話。どこまで本当なのかは分からない。実習は週数回数ヶ月間。それ以外は、授業か大学院に併設された心理相談室で実習していると言う。

 私は外来予約が一杯で忙しいので、実習指導を断った。他の臨床心理士が相手をしている。その為、殆ど接点はないのだが、少しだけフィードバックに同席することになった。

 自分のことを臨床家と呼んでいる。確かに実習で心理のセッションをしているのでそう呼べない事もないのだが。臨床の世界に入って3年はものにならないと言われているのに、見習いの身である者が臨床家と名乗るのは早過ぎるような感じがする。実習で臨床の真似事をしている内に臨床家なったつもりになってしまったのか???。学びに来たと言うより自分の力を誇示・試しに来た感じ。物凄く気になった。

 作業療法士、精神保健福祉士の学生は偶に自分を大きく見せようとする人もいるが、概ね謙虚である。職人養成の色合が濃い教育システムを作っているのは業療法士。作業療法士の学生は自分の立ち位置(自分は学生で学びに来ている)を認識して学ぶ姿勢を大切にしているように感じる。関わっていて心地よい。自分を大きく見せようとする(知ったかぶりをする、知識が多いことで有能だと勘違いする、肩書きに拘る)のが多いのは心理の学生。学ぶために実習に来ている事を忘れて欲しくはない。

 以前、関西大学で開かれた日本心理臨床学会の自己シンポヂュームで、精神科医出身の大御所が臨床実習の現状に物申していた。しかし、養成学校が乱立している割に何も改善されていない養成システムである。

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2011年3月16日 (水)

思うように進まない東日本大震災の医療ボランティア

 3月11に起こった東北・関東を襲った東北太平洋沖地震は、大きな被害をもたらした。すぐさま都道府県からの要請で医療機関にボランティアの呼びかけがあった。

 私も16年ぶりに医療ボランティアに参加してみようと考えている。しかし、勤務先の事務方の話では、調整役を担っているところが、パンク状態。いつ、どこにボランティアを派遣したら良いのか、情報が錯綜して収拾がつかない状態と言う事らしい。その為、多くの医療機関でボランティアの準備が整っているのに、未だに目途が立っていないらしい。勤務先では、予定していた第一陣が中止となった。いつになったら、本格的な派遣が始まるのだろうか???

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2011年2月27日 (日)

臨床心理士会の研修会が京都国際会館で開催 昼食を摂ったのはココ

Zakurodining 心理臨床学会は数ある学術学会の中で一番大きな学会。会員数は2万人を越える。余りに大きくなり過ぎたので、学会や研修会の場所が限定される。関西で開催される場合、京都国際会館で行われる事が多い。

 しかし、京都国際会館周辺には飲食する場所が限られており、土地勘のない人には辛いものがある。目に付き易いお店は人でごった返すので、仕方なくコンビニでお弁当を買って食べるという事もある。

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2010年10月24日 (日)

心理カウンセラー養成講座の落とし穴

 昔、漫才で、通信教育で空手を習っている、と言うネタがあった。(空手は日々の鍛錬があって上達するものなので)そんなに楽して上達するはずがない、と言う前提があるので、多くの人たちが笑ったものだった。でも、楽して身に付く(強くなる)としたら本当に魅力的ですよね。

 さて、新聞・雑誌・ネット・タウン誌等で、通信教育で心理カウンセラーの資格を取得、と言う広告を目にする機会は多くありませんか???。

 こんな広告をよく見て、心理カウンセラーの資格って簡単に取れるんだ、と錯覚を起こしてしまう人が少なからずいらっしゃいます。身の回りにも、心理カウンセラーの資格があれば医療機関で働ける、と確信してしまう患者さんはちらほらいる。患者さんだけではない。看護師さんだって、カウンセラーの資格を取ったので患者さんを心の悩みから開放してあげられる、なんて…

 実際のところ、思うように行くのでしょうかね。思うように行くといいんですけれど…

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2010年10月22日 (金)

臨床心理士 教育領域から医療領域への転向は楽ぢゃない

某精神科医より相談。

 『精神科を立ち上げ、臨床心理士を雇ったんです。スクールカウンセラーの経験があると言うことで雇ったんですが、医療の領域での経験がないので、さっぱり役に立ちません。如何育てていったら良いのでしょうか???』

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2010年10月20日 (水)

臨床心理士バブルとその問題

 臨床心理士資格認定協会によると、資格取得後5年未満の人が全有資格者の凡そ38%、5年~10年未満の人が凡そ29%。10年以上が凡そ33%。資格取得後10年未満の臨床心理士が67%。この傾向は、都道府県レベルにも当てはまる。データだけで判断すれば、この10年で、臨床心理士が物凄い勢いで増えており、まさに臨床心理士バブル。

 こんなに臨床心理士の資格を乱発してしまって大丈夫なの???。

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2009年11月30日 (月)

某学会ワークショップにて 時間にルーズなんだよな

 某学会のワークショップに参加しました。話題が発達障害と言う事もあって、参加者が今までで最高を記録したそうだ。さすが、発達障害バブルだけある。

 毎度の事だが、最初に基調講演と言うのがある。今回も始まりが遅れた。主催者の不手際と参加者のだらしなさのコラボだ。遅れるのは恒例である。もう誰もが慣れっこになっている。某精神分析医であれば、遅れた原因を作る人達に対して、あなたの所為で大勢の人が犠牲になっている、と気持ちよく叱り飛ばすのだが…

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2009年8月27日 (木)

臨床心理士になりたい人へ(収入編)

 先日、臨床心理士報第20巻第2号(通巻37号)が送られてきた。普段は臨床心理士の国家資格の動向についての記載をささっさっと目を通す程度ですが、今回は偶然にも氏原寛先生が寄稿された専門職大学院の課題と未来像の記事に目が留まりました。

 記事は、氏原先生が教鞭をとる大学院の修了生の臨床心理士の就職の現状は厳しい現状が記されていた。そして、この国の臨床心理士は、受けた訓練、期間、費用、実力に比べて余りにも低い社会的経済的待遇であると指摘してあった。

 確かに仰る通りで、年収300万円に満たないワーキングプアーに近い社会的経済的待遇の人も多い。大学院まで卒業し、臨床心理士の資格を取得して、この待遇。どれだけの人が想定していたのだろう。勤続年数が長くなってもそんなに昇給する事はない。その為、自分の生活を維持することすら大変な状態。これぢゃぁ将来の生活設計なんかも立てられないわなぁ。

 臨床心理士に憧れる人は多く、養成大学院も増えている。しかし、人気の割りに現状は悲惨。こんな現状を知った上で志してもらいたいものです。志して後悔するより志さなくて後悔する選択も大切かもしれません。その方がまだまだやり直しが効くかも。

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 臨床心理士になりたい人へ(学歴編)

2009年5月29日 (金)

臨床心理士 評判の高い臨床家の姿勢ってこんな感じ。

 患者さんから学んだ事を患者さんに返すのが臨床現場での基本なのかなぁ。決して大学院で習った事を患者さんに教える訳ではない。如何に患者さんから学ぶか、その技術は臨床経験(自分用にチューンナップされた知識)とセンスによるところが大きいかも。そして、患者さんから学んだ事と専門教育を通して学んだ事と臨床経験を融合させ、分かり易く患者さんに返すのが良い臨床家なのかもしれません。

【関連blog】
 現在の臨床心理士養成カリキュラムにおける問題点
 臨床心理士になりたい人へ(学歴編)
 臨床心理士の養成について

2009年5月28日 (木)

現在の臨床心理士養成カリキュラムにおける問題点

 以前、作業療法士養成のカリキュラムはとてもしっかりしている、医師養成も作業療法士を見習うところが沢山ある、と大御所の精神科医が誉めていた(自分の息子が作業療法士であることから多少のリップサービスかもしれないが…)。その上で、作業療法士も医師も職人を養成する為の教育が行われているが、臨床心理士には職人を養成する為の教育が行われていない、臨床実習が少な過ぎる、現場には養成学校よりも遥かに優秀な人材がいる、と結んだ。

 先日、臨床心理士会の超大物が、現在の大学院での臨床心理士養成カリキュラムでは実習で扱う症例が少な過ぎる、と指摘し、一つの症例を大切に扱うのも良いがそれでは力が身に付かない、と苦言を呈していた。

 国家資格化された精神保健福祉士ですら専門職養成の為に臨床実習を重視している。臨床心理士の実習とは比べ物になりません。臨床心理士の資格は何とか取ったけれど、大学院では現場で必要な知識を教えてもらわなかった、と嘆いている新人の臨床心理士も多い。

 臨床心理士養成カリキュラムには問題が大有りなのです。肩書きだけの専門家を養成するのであればこれで十分でしょうが…。本腰を入れて職人の育成をしないと、臨床心理士の国家資格化はいつまで経っても無理のような感じがする。現状では、臨床心理学者(臨床心理学と言う学問の専門家)は育っても力のある臨床家が育ちにくい。

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2009年5月11日 (月)

カウンセリング・精神療法 イギリスの優れた認知行動療法セラピストの条件

 イギリスでは、うつ病と不安性障害で2兆5000億円もの経済損失があるため、2007年から有効な治療法であるとされている認知行動療法セラピストを国策で養成しています。その数、7年で1万人。物凄い数のセラピストを養成する計画です。
 こんな話題が、2009年2月22日にNHKスペシャル『うつ』で放映されてから、日本でも認知行動療法に対する期待~幻想が高まっています。

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2009年4月 8日 (水)

カウンセリング・精神療法 認知行動療法が出来る臨床心理士を知りませんか???

 傾聴がカウンセリングだと信じている人は多い。精神科医や臨床心理士の中にも傾聴こそカウンセリングだなんて信じている人がいる。日本にカウンセリングの技法が入ってきた時に、傾聴することがカウンセリング、って感じになってしまったんですね。

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2009年4月 1日 (水)

カウンセリング・精神療法 セラピストの技術を競うセラピーバトルなんかあったらいいかもね

 個人・集団治療を受けている患者さんの担当を力量の乏しいセラピストが受け持つ事になった時、仲間内で、患者さんが審査員を務めてセラピストが治療の腕を競い合うセラピーバトルなんてあったらセラピストの力量がはっきりくっきり示されたら良い、なんて皮肉を込めて言う事があります。不謹慎だとは思いますが、セラピスト選びは症状の予後に大きく影響を与えるから、一定の力量は必要だと思います。

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2008年12月12日 (金)

発達障害 多くの症例を知らない専門家

 随分前の話になる。日本の発達障害の治療の大御所である某先生は、討論の中で、100例以上知らない人には自閉症を語って欲しくない、と語ったことがある。確かに仰る通りである。とても奥が深く、一人一人微妙に症状が違っており、数例だけの経験では何ともならない事の方が多い。例え、100例以上知っていたとしても戸惑う事はある。

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2008年1月23日 (水)

質の低下が囁かれるスクールカウンセラー

 教育現場に浸透してきたスクールカウンセラーであるが、質の低下、と言う困った問題があるようだ。ごく一部と信じたいが…。一例を挙げてみると、学校に相応しくない恰好で勤務する、とか、相手の話を聞けない(聞かない)、とか、カウンセリングをしない(出来ない)、とか。

 質が低下していると指摘されている新人のスクールカウンセラーの皆さんは、知識はあるそうで、心理学の話をするのは上手なのだそうですが、如何せん経験不足で知識を運用する知識に欠けているみたい。本人にその自覚がないのが、痛い。

 こんな問題が生じるのは、スクールカウンセラーのトレーニングがしっかり出来ていないからではないのか。

 医療の現場では、どんな職種であろうと臨床家として使えるようには3年は掛かると言われている。その間、現場で毎日色々と指導を受け、学んで、一人前になっていく(そうでない方もいますが)。しかし、スクールカウンセラーにはそれがない。学校出たて、資格取たての新人がいきなりスクールカウンセラーと言うのは無理があるのではないか。学校で学んだ知識だけで何とかなるものではない。

 今一度、スクールカウンセラーの養成の仕方を考えた方がいいかも知れない



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【この分野に興味のある方へ】
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心理援助の専門職になるために―臨床心理士・カウンセラー・PSWを目指す人の基本テキスト
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「臨床心理士」をめざすあなたへ―高校生からの臨床心理学

2007年12月25日 (火)

ネットで売り出された知能検査

 アメリカ・テキサス州で、教育・裁判・医療等で広く使われる『ウェックスラー式』の検査問題が、ネットオークション・サイト『イーベイ』に出品された。

 ウェックスラー式知能検査は、アメリカで年間平均100万回以上実施されているポピュラーな知能検査で、検査対象年齢によって、WAIS-�、WISC-�等と名前が変り使い分けられている。臨床心理学者などの専門家のみを対象に販売されているものだけに、出版業者が「悪用の恐れ」を指摘し、イーベイに対して、出品の取り下げを求めている。これに対して、イーベイ側は「検査問題の販売に違法性はない」と真っ向から対立している。

 検査経験が豊富な専門家であれば、検査に関しての特別な知識が入っているかどうかは判る。問題が知られたとしても、どの辺りでどんな反応が多く出るか、疾患別にどんな特徴が出るか、等が判らない。その為、事前に内容を知っていて検査内容を操作しようとしてもおかしな反応となって現れるので判る。だから、経験を積んだ専門家がすれば、悪用はそれほど深刻な問題ではないと考える。

 それよりも重大な問題は、時間と金と労力をかけて沢山のデータを集めて標準化したのに、検査が専門家以外に多く知れ渡る事で、無力化してしまう事だ。標準化作業をする際には、検査を受ける人が検査内容を知らないと言う事が前提となっている。知れ渡る事でその前提が覆ってしまうのだ。つまり、標準化したデータが使い物にならなくなってしまうのである。年間、年間平均100万回以上実施されている検査だけに、この手の問題は痛い。

 日本でも、ウェックスラー式ほど頻回に用いられない心理検査等がネット上で公開されている。心理検査と言うのは、専門性・特殊性・閉鎖性で成り立っているのに…、と思う事がしばしば。訳が判らず公開している連中から、訳が判ってやっている心理検査に否定的な専門家まで色々います。

 困ったもんだ。



【知能関係の本・グッズ】
子どもの脳の発達臨界期・敏感期 早期教育で知能は大きく伸びるのか? 講談社 +α新書
赤ちゃんの知能を伸ばすふれあい遊び180
ちえあそび―知能がのびる楽しいワーク (1)
知能のワーク Bセット9冊入り
知研式知能教育プログラム 知能キッズDVD [DVD]
知能の心理学



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 知能検査の分類
 性差
 とりあえず知能指数
 発達障害にみる知能のばらつき
 知能って何なのか分かりますか???
 多重知能説

2007年7月21日 (土)

河合隼雄先生を偲ぶ

 日本の臨床心理学の第一人者で、京都大名誉教授で元文化庁長官で臨床心理士の河合隼雄先生が7月19日の午後2時27分、脳梗塞のため、昨年の8月17日以来入院していた奈良県天理市の天理よろづ相談所病院で死去した。79歳。

 私は、河合先生の信奉者ではないが、人を話の中に引き入れるテクニックにいつも感心し、ここ数年は欠かさず講演やワークショップが近場で開催されると顔を出した。私にとっては、忘れてしまいがちな基礎的な事の大切さを今一度確認する場であった。

 入院中の河合先生の状態を小耳に挟む機会も多く、この日が来るのは時間の問題だと覚悟をしていました。とは言うものの、寂しさがジワリと湧いてきます。

 ご冥福を祈ります。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
河合隼雄(かわいはやお)
 臨床心理士。臨床心理学者。
 アメリカ留学を経て、スイス・ユング研究所で日本人として初めてユング派分析家の資格を取得。 ユング心理学を日本人に馴染み易い形で紹介し、一部では『河合心理学』とも言われている。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



【河合隼雄さんの著作】
カウンセリングを語る〈上〉
カウンセリングを語る〈下〉
臨床心理学ノート
こころの処方箋
河合隼雄のカウンセリング入門―実技指導をとおして
カウンセリングの実際問題
魂にメスはいらない―ユング心理学講義

2007年6月11日 (月)

不謹慎な着想

 先日、本屋へ行った。すると、何故か河合準雄先生の複数の臨床心理関連の著作物が、書店の入り口に山積みになっていた。それもレジ前の一番目立つところでに結構お手頃価格のものばかり。この気合の入れ方、尋常ぢゃない。若しや…

 以前、イギリスのロックバンドでボーカルを努めたフレディー・マーキュリーがAIDSで亡くなった時、暫くの間、死亡の事実が伏せられた。その間に、需要に備えて、イギリスの本屋・レコード屋にはフレディーの作品がずらりと並べられた。そして、準備が整った所で、死亡の事実が公表された。そして、本屋・レコード屋にはファンが殺到し、彼の作品を買い漁った。

 こんな事があったので、若しや…、と思ってしまった訳であります。

 最近、人伝に河合さんの情報が入ってこないし、送られてくる臨床心理士会・心理臨床学会関連の郵便物にも触れられていないし…。どうしたんだろう、と思って、ネットでニュース検索をした。特に記事はなし。まぁ、単なる偶然、と言うことなのだろう。

 とりあえず、ホッとした。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
河合隼雄(かわいはやお)
 臨床心理士。臨床心理学者。
 アメリカ留学を経て、スイス・ユング研究所で日本人として初めてユング派分析家の資格を取得。 ユング心理学を日本人に馴染み易い形で紹介し、一部では『河合心理学』とも言われている。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛



【河合隼雄さんの著作】
カウンセリングを語る〈上〉
カウンセリングを語る〈下〉
臨床心理学ノート
こころの処方箋
河合隼雄のカウンセリング入門―実技指導をとおして
カウンセリングの実際問題
魂にメスはいらない―ユング心理学講義

2007年2月17日 (土)

発達障害 治療者の選り好みと支援体制の遅れ

 こう言う言い方をすると、誤解を与えるかもしれないが、敢えて…

 何処の国でも、治療者は、早期発見早期療育と言う言葉にも背中を押されて、幼少の発達障害者に関わりたがる。確かに、早期発見早期療育が進み色々なプログラムの恩恵を受けることが出来るようになったから、当然と言えば当然だ。

 しかし、大きくなるにつれて、人格が固まっていってしまう。色々と抱える問題が多くなる。力も強くなっていく。関わりが難しくなる。関わる側の技量が要求される。そんな訳で成人の発達障害を専門家が敬遠する。専門家の発達障害への関心が高まっているのに何か無視された状態。

 最近でこそ関わる専門家が増えてきたが、それでも成人の発達障害の治療に関わる専門家の絶対数は不足している。



【発達障害理解に役立つ本】
あなたがあなたであるために―自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド←当事者・家族・知識の乏しい専門家の皆さんに好評です。
日本版WAIS‐Rの理論と臨床―実践的利用のための詳しい解説←心理臨床家向きの本
軽度発達障害児のためのSST事例集
発達障害の心理臨床―子どもと家族を支える療育支援と心理臨床的援助
友達ができにくい子どもたち―社会性の発達と援助法
発達障害児者の問題行動―その理解と対応マニュアル
アスペルガー症候群と学習障害―ここまでわかった子どもの心と脳
のび太・ジャイアン症候群4 ADHDとアスペルガー症候群―この誤解多き子どもたちをどう救うか
アスペルガー症候群と高機能自閉症青年期の社会性のために―よりよいソーシャルスキルが身につく
あなたがあなたであるために―自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド



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 発達障害 染色体異常と自閉症スペクトラム
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 高齢の発達障害者(自閉症スペクトラム)について その�
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 発達障害 親の関わり方
 発達障害 心の理論課題
 療育手帳 発達障害の場合
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 重ね着症候群
 心因による発達障害
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 子どもの障害を考えていく上で… Welcome to Holland
 自閉症の理解

2007年1月10日 (水)

日本臨床心理士資格認定協会二代目会頭は森喜朗

 先ずは先日届いた臨床心理士の「研修会案内(鹿児島」に載っていたその他のご案内と情報を読んでみて下さい。


◆ 認定協会代表に衆議院議員(元内閣総理大臣) 森喜朗先生ご就任
 財団法人日本臨床心理士資格認定協会を代表する「会頭」は、昨年6月の木田宏先生のご逝去のため、会頭代行(大塚義孝専務理事)により、その執行責任が何とか果たされて参りましたが、今回、関係各位のご推挙を得て、元文部大臣でもあり、われわれの専門活動に日頃からご理解いただいていた、第85代内閣総理大臣 森喜朗先生を、認定協会の第二代会頭としてお迎えすることになりました。
 森会頭の卓越した指導力により、「臨床心理士」に寄せられる期待はもとより、困難な諸課題の克服、発展に限りない輝きをもたらされることでしょう。臨床心理士の皆さんとともに、このご就任のご案内のできることを心より喜びたいと思います。


 財団法人日本臨床心理士資格認定協会の第二代会頭に第85代内閣総理大臣を努めた森喜朗が就任したのだそうだ。臨床心理士の間で賛否両論の声が飛びかっている。私の周囲では、もっと適切な人材はいなかったのだろうか、臨床心理士のイメージが悪くなる、汚点、と圧倒的に否定的な意見を耳にする。森喜朗のイメージが先行してしまった感じです。

 臨床心理士の国家資格化に関しては、医療領域の資格に限定したい医療諸団体と医療以外の領域も含めた資格にしたい資格認定協会との間でもめている。流れとしては、医療諸団体の力は強く、資格認定協会は圧されぎみ。追い討ちをかけるかの如く河合隼雄が脳梗塞で倒れると言う緊急事態。こんな状態なので、臨床心理士の国家資格化を後退させない為にも、大物文教族議員を会等に祀り上げたのでしょう。政治的な働きかけとしては、よくありがちなやり方です。ただ、余り強引な駆け引きをすると、揉め事を増すだけでのような感じがします。森喜朗を会頭にして臨床心理士の国家資格化が蜃気楼だったなんて事にならなければと思った次第です。



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2006年11月27日 (月)

スクールカウンセラーの問題点

 スクールカウンセラーは、1995年度から全国の小中高で導入されるようになって来た。背景に、不登校や学校内のいじめ・暴力など問題の増加があった。臨床心理士や精神科医や元教員等「準ずる者」が、児童・生徒へのカウンセリングや教職員や保護者への助言・指導等にあたっている。今日で殆どの小中高に配置される程定着している。因みに、カウンセラー設置の費用は、国と都道府県(政令市)が折半して負担している。

 そんなスクールカウンセラーであるが、技量の開きが甚だしい、と聞く。技術や経験が未熟な場合も少なくない。現場の実情として、新卒後3年は使いモノにならないので、行政の熱の入れ方で、人材育成に大きな差が生まれる。技術や経験が未熟でもスクールカウンセラーを育てると言う視点に立ったところでは素晴らしい人材が育っている。一方、人材育成に熱を入れないところでは、学校で不適応を起し、相談室で引篭もってしまうスクールカウンセラーも少なからずいる。こんな裏話を耳にすることが多い。そして、大丈夫なのか、てこ入れをしないといけないのでは、等の心配を耳にする。スクールカウンセラーと名の付く人を配置すれば帳尻を合わせられると思っているのであろうか。

 何故良い人材が必要かといえば、スクールカウンセラーは大変である。児童・生徒以上に教師や保護者が歪んでいる事も多い。スクールカウンセラーが配置されることへの抵抗を強く示す教師は少なからずいて教師から、学校に来ても無視をします、といきなり宣戦布告されたなんてケースのもあった。いきなりこれでは辛いよね。こんな人たちを相手にするのだから、技術や経験が未熟な新卒のスクールカウンセラーでは、荷が重い。

 スクールカウンセラーは、身分保証がしっかりしていないので、それなりの実績のある臨床心理士は敬遠する。1日2万円程度の給与だそうだが、福利厚生は全くなし。病気にでもなろうものなら、その時の保証はない。家庭を持っていたら、わざわざそんなところには飛び込んで行きたいなんて思わないだろう。待遇を改善しないと優れた人材は集まらない。でも、コスト削減と言う理由で余り話題にされていませんが…

 不登校や学校内のいじめ・暴力について本気で取り組もうとするなら、良い人材の育成・確保に励んだ方がいいかもしれない。また、人材育成を目的に複数体制での配置など考えてみるのもいいのかもしれない。



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2006年11月 6日 (月)

今も尚、意識不明の河合隼雄先生

 今年8月17日、『奈良市内の自宅で脳梗塞で日本のユング派心理学研究の第一人者で文化庁長官・河合隼雄先生が天理よろず病院に救急搬送され、緊急入院して手術を受けた』と言うニュースが日本中を駆け巡った。

 それから数日間、多くの臨床心理士は動揺した。1ヵ月後に開かれた日本心理臨床学会では、表面的には落ち着きを保っている感じだったが、プログラムの変更などがあってざわついていた。倒れた、と言うニュース以降、河合隼雄先生に関しての情報が臨床心理士の元に届かないので、参加者の中から、如何しているんだろうね、と言う声も上がっていた。もう復帰は無理だろう、と諦めムードがだけ漂っていた。

 ひょんな事から、現在も意識は回復していないようだ、と聞いた。如何しているんだろうね、と現況を知りたい気持ちがあるものの、同時に聞かなければ良かった話でもあった。



【河合隼雄さんのベストセラー】
カウンセリングを語る〈上〉
カウンセリングを語る〈下〉

2006年9月15日 (金)

日本心理臨床学会第25回大会

 今日から、日本心理臨床学会第25回大会。とりあえず、今日はワークショップ。日本心理臨床学会は、日本でも有数の巨大学会となってしまって、大会には1万人以上が参加します。そのため、これだけの参加者を収容する会場がそんなにないので開催場所探しが大変なのだそうだ。噂では、3年に1度は関西、それも京都国際会館なのだそうだ。去年は、京都国際会館でした。発表会場は、狭い箱の中に鮨詰め状態で150%以上の満員電車レベル。かなり辛いものがありました。

 今年の会場は関西大学。広い部屋でゆったり発表を聞きたいものですが、どんな具合になるでしょうか。

 さて、会場周辺は、臨床心理士の有資格者や臨床心理を学ぶ学生でごった返します。学会はお祭りみたいなところがあるので、参加者の一部には、テンションが高くなってしまう人がいます。そんな訳で周辺の駅や電車内では論文集やプログラムを握り、大きな声で小難しい話を必死に語り合っている集団も登場します。本人たちは気付いていないでしょうが…。誰か気付きを促す人はいないものか。

 いよいよ日本心理臨床学会第25回大会が始まります。いざ、出陣。



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2006年7月12日 (水)

臨床心理士の養成 臨床心理実習の課題

 臨床心理士の養成のための大学院で臨床心理実習と言うものがある。昨年、某大学院の教授より受け入れを打診された。受け入れ先がなくお困りの様だったので、受け入れた。この教授は、実習前・中・後と度々足を運び、実習生にフィードバックをしていた。院生の養成に力を注いでいる印象を受けた。

 昨年度末に、この教授から、手紙が届いた。『余所の大学院に移る事になりました。学生は、貴院での臨床心理実習が勉強になったと言っていました。ありがとうございました』と記してあった。

 今年もこの大学院の某教授から、臨床心理実習の受け入れがあった。電話一本で、今年もよろしく、と依頼が来て、院生の紹介文が後から郵送されて来た。メールで受入日を伝え下さいとのことだったので、伝えたが一向に音沙汰が無い。そして、実習に突入し、終了。それでも一向に音沙汰が無かった。先日、謝礼だけが届いた。

 一体何だったのだろうか。何を求めていたのかさっぱり判らない。実習生がどんなところで実習を受けているのか気にならない某教授が教える大学院なんてとっとと閉鎖してしまえば良いのに…。こんな風に勤務先の臨床心理士一同は思い、臨床心理実習のあり方に首を傾げた。そして、来年からのこの大学院からの受け入れをお断りすることに決めた。

 たった2週間10日だけの臨床心理実習ではあるが、臨床現場を見たことの無い学生にとっては、重要な機会である。こうした機会を如何に利用するか大切だと思うが、某教授は、そこが判らなかったのかもしれない。

 様々な職種の養成校の実習を受けている。夫々の先生方は、たとえ短期間であれど挨拶を兼ねて顔を出す。そして、実習場面で困ったことなどを聞き適切なアドバイスをしている。実習ってそんなもんかと思っていましたが、いやはや。

 実習をお願いする大学院、実習に赴く院生、実習を受ける医療機関夫々の協力があって、臨床心理実習って成り立つと思うのですが…。これでいいのか、と思った臨床心理実習でした。



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2006年5月23日 (火)

臨床心理士の養成について

 今年も臨床心理士を目指す大学院生の臨床実習が終わった。2週間程度の短いものだった。いつも思うのですが、こんな短期間で果たして何が学べるのか、不思議である。

 同じように実習がある作業療法士の場合、各学年で実習があって、3年時には8週間程度。見ている限りでは、臨床場面での色々な知識を吸収しているようだ。また、問題がある学生の場合、実習にあたった現場指導者から不合格を言い渡され、単位取得が困難となる。こんな風に職人教育を行っている作業療法士と臨床心理士との教育の違いを感じる。

 精神科医であり、臨床心理士でもある大御所の先生もこのような作業療法士育成教育が非常に勝れていると評価している。もしかしたら、医師育成より勝れているなんて話していたことを思い出す。

 臨床と学問とは似て非なるものだ。臨床心理学についても然りである。それ故、学問に秀いでた者は学問畑に、臨床に秀いでた者は臨床畑にいる。臨床心理学の先生になりたい人は今の臨床心理士の養成プログラムで良いだろうが、臨床場面でバリバリやっていきたい人にとっては、非常に物足りないのではないだろうか。

 少なくとも医療場面でも通用するような臨床心理士と言う国家資格を臨むのであれば、臨床実習を増やす必要があるのではないか。

 さて、今年の学生は、パーソナリティに問題なく、常識的な人たちだったが、臨床実習を通して何かを得ようとする姿勢に貪欲さが感じられなかった。昔の学生はうっとうしい位貪欲だったのに…。最近は、臨床現場って魅力がないのかなぁ。

2006年5月 1日 (月)

スクールカウンセラー活用調査研究委託事業について思うこと

 早いものでスクールカウンセラー活用調査研究委託事業が開始されて、11年目に突入した。この間に全国各地の一定規模以上の公立中学校の殆どにスクールカウンセラー(学校臨床心理士)が配置され、社会的な認知が高まってきた。それに伴って、行政サイドは、不登校児童・生徒数の減少を評価しながらも、もっと減少させろ、と要求している。

 しかし、当初よりスクールカウンセラーの待遇は悪く、正規職員ではなく、パート処遇のような感じ。一日、2万円程度の収入だったはずですが、年金・健康保険の加入は各自任意加入。まるで自営業のような感じ。
 ここに来て、国の財政赤字の煽りを受け、スクールカウンセラー活用調査研究委託事業の予算削減が行われています。スクールカウンセラーの待遇は更に悪くなってきています。確かにスクールカウンセラーは遣り甲斐のある仕事ですが、常識的に考えてこれぢゃぁ良い人材はなかなか集まらないような…。知識や経験が豊富な人材が、流入し易いシステムだと、もっと現状は明るいかもしれません。それには、待遇の改善だろう。如何なものでしょうか???

 余談になりますが、某自治体ではしっかりした待遇の下で人材を確保し、しっかりしたサポート体制を整えています。当然ですよね。待遇が悪ければ、良い待遇を求めるのが人と言うものですから。



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2006年4月14日 (金)

医療保健心理士??? 臨床心理士及び医療心理師法案の現状

 先の国会で『臨床心理士』・『医療心理師』と言う心理カウンセラーの為の国家資格の法案(『臨床心理士及び医療心理師法案要綱骨子』)は上程される事なく、『臨床心理士』、『医療心理師』の資格実現を目指している双方の議員連盟間で継続審議と言う事になった。その後、双方の議員連盟幹事に保留されており、大きな動きは見られていません。

 こうした状況の背景には、心理職内部での対立や日本医師会や日本精神神経学会等が「臨床心理士の活動範囲が曖昧で、現場が混乱する恐れがある」と反対していることが大いに関係している。

 日本医師会は、「心理技術者の資格化は、精神科医療にとって長らく待ち望まれたものである。これら臨床心理士・医療心理師などの職種についての身分法の制定は必要だと考えており、この火が消えることは何としても避けたい」と言いながらも、「臨床心理士は業務範囲が広く多岐に亘っている。もし、そんな資格化されてしまった場合、医療分野以外の医療知識の乏しい臨床心理士が、精神科疾患の患者の治療に当たるのは問題がある」と反対し、「如何しても臨床心理士を国家資格にしたいのであれば業務領域から医療領域を外して下さい」なんて言われてしまっています。客観的に考え、日本医師会の言い分は御もっともです。臨床経験が無かったり乏しかったら、医療分野では使いものになりませんから…。

 こんな感じですったもんだをしていたら、今度は、日本精神病院協会が、「医療保健心理士」を作ろうと動き出したようです。こうした動きに日本心理臨床学会は、診療補助職になってしまうのではないか、と心配している。

 正直言って、臨床心理士資格取得者が横並びで同一資格を取得(現臨床心理士の資格を国家資格へ移行)していこうとのは難しいのではないか。医療・非医療に分けて、状況にあった資格にしていかなければいけないのではないか。そんな声をよく聞く今日この頃である。



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2006年2月 1日 (水)

自称心理カウンセラー逮捕

 ご存知の通り、心理カウンセラーには国家資格がないので、名乗ろうと思えば、簡単に名乗れてしまいます。これが、良いことなのか、悪い事なのかは、現在、カウンセリングを利用する人の判断に委ねられています。


 自称心理カウンセラー2名が、相談にネットを使って集めたクライエントに対して抗うつ剤等を投与したとして、医師法違反容疑で逮捕されました。かつて臨床心理士でも似たような行為を行った方がいました。別に、自称心理カウンセラーだからこうした問題を起こした訳ではありません。単なるその人の倫理観の問題です。


 最近、blogを使って、クライエントを集めている自称心理カウンセラーが多数暗躍しています。国家資格がないので、心理カウンセラーと名乗っても何等問題はありません。しかし、野暮ったいクライエントを集めるやり方に些か倫理観の欠如や怪しさを感じます。

 怪しいやり方をしている自称心理カウンセラー達の名前を名簿で調べたところ、臨床心理士等のしっかりトレーニングを受けている専門家がこうした行為をしていなかったので、ホッ、としています。仮にしていたら、とっくに告発されていると思いますが…

 余談ですが、この度、日本臨床心理士会は、「ウェブ版 臨床心理士に出会うには」と言う検索サイトを開設しました。トレーニングを受け、安心して相談出来る臨床心理士が登録されています。

2006年1月10日 (火)

臨床心理士資格試験審査終了

 2005年10月17日に東京ビッグサイトにて行われた今年度の臨床心理士資格認定試験の一次試験には、2905名が受験し、2092名が合格し、11月26〜28日にかけて東京フォーラムにて二次試験が行われた。

 合格者は1844名で合格率は63.5%。期日迄に手続きを経て、臨床心理士の有資格者となる。

 ちょっと合格率が高い感じも否めないですが、ご活躍を期待する次第です。ただ臨床心理士の数が増えるのは良いのですが、就職先は余りなく、飽和状態。資格を取得するだけの知識はあるもののそれを十分に研く場がない。こんな現状でどれ位のまともな臨床家が育つのだろうか。

 こんな現状だから大学に残って研究者として指導者を目指す人も少なくないと言う。臨床心理学の知識はあるものの臨床の知識に乏しい指導者の出来上がり。心理臨床の経験が乏しい人が臨床心理学を語る。

 心理臨床と臨床心理学は全くの別物なのであります。そんな訳で、精神医学の権威の多くは、「優れた臨床心理士は、大学ではなく臨床場面に多い」と言います。



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2005年12月19日 (月)

臨床心理士になりたい人へ(学歴編)

 この間、臨床心理士の中にはやっぱり嫌な人たちが多いんですね、と冗談半分で医療スタッフが盛り上がっていました。

 どうしてそんな風に盛り上がっているの、って聞いたところ、「某サイトで、臨床心理士には一流大学に入学しないと駄目だ。でなけりゃ、英語の論文が読めません。論文の英文抄録が書けません。統計が出来ないと困ります…。臨床心理士の中にそんな風に思っている臨床心理士が多いなんて書いてありましたよ」との事。

 やっぱり、と言うのは引っ掛かりますが、まぁ、臨床心理士にも色々いますし、それぞれが色んな考えを持って当然なので、それが全ての臨床心理士の意見ではないことを確認しなければなりません。まぁ、良識のある臨床心理士は、一寸変だとを思っても反論しないと思います。触らぬ神に祟りなし、って言う奴ですね

 さて、今回の件に限らず、ネットの中では、こうでなくてはいけない、とか訴え、原理主義に走る方と言う方が多いですよね。如何してそんな風に極端に考えるのか、拘るのか、逆に勘ぐってしまいたくなる私です。


 
そんなことはどうでも言いのですが、一言、二言、三言。

【学歴】
 
先ずは、学歴はあったらあったで良いですよね。邪魔になりませんし、肩書きに弱い人に対しては、一流大学出身って言うのは安心の材料になりますし…。ただ、注意しなくてはいけないのは、一流大学を卒業して民間病院なんかに勤めていたりすると、(民間病院の待遇は悪いので)頭が良いのに如何してそんなところで燻っているの、と言われかねません。こんな場合は、肩書きも考え物です。

 そうそう、学歴を強調するのは、少なくとも良い大学経由で大学院に進んだ人が多いのではないでしょう。でなかったら、そんなことは言えないでしょう。

【英語の論文】
 
英語の論文を読むのは、大変ですよね。私も時々必要に応じて読みます。最近、翻訳の出来るソフトが出回っているので、それを使えばアウトラインは押えられます。頓珍漢なところだけ自力で訳せば時間短縮。時間って貴重ですもんね。
 尚、知り合いの超一流大学・大学院を卒業された方々でも、ここ数年読んでいないなんて人もざらにいます。そんな時間はないんだって。そんな時間が有ったら、日本語の文献を読むんだそうですよ。

【英語抄録】
 
必要になったら代行サービスがあります。知り合いの精神科医は、経費削減と言うことで超有名大外国語学部卒の人に抄録の英訳やってもらうのですが、軒並みNGになっています。あら、ら、ら、ら…。

【統計】
 
推計学のことですよね。必要な時に必要な検定が出来れば良いんぢゃないの。後は、パソコンが数値を弾き出してくれる。検査ばかりして、ペーパー(論文)を沢山書こうと思っている人には統計が必要なのかもしれませんが…


 
最後に、大学や大学院は通過点であって、最終目標ではありません。一流大学に入れる頭脳があると言うのは魅力ですが、それをどの様に活用するかが大切な事です。臨床心理士になるか否かの結論を出すのは、臨床心理士を目指す人次第だし、一流大学に入ったか否かではありません。頭が悪くて、性格が悪くて、人格に問題があって、臨床心理士になるの無理だと思えばその時点で、臨床心理士を諦めたら良いのでは…。

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2005年8月23日 (火)

どうなる、どうする心理職の国家資格

 結局、先の国会で『臨床心理士』・『医療心理師』と言う心理カウンセラーの為の国家資格の法案は上程される事なく、『臨床心理士』、『医療心理師』の資格実現を目指している双方の議員連盟間で継続審議という事になった。今回、上程していたとしても、衆議院が解散となったので、結局のところ法案成立前に廃案になってしまっていただろう。そんなことを思えば、今回、解散前に上程せずに継続審議となってしまったことは、次の国会で必ず再上程されるので、結果的に良かったのではないだろうか。

 周りでは、「あと10年すったもんだをしていて欲しい。年を取ると、物覚えが悪くなって、国家試験勉強が辛い。10年すったもんだしていたら、定年退職になるから、国家試験に悩まされることはない」なんて声も聞きました。年配の人には、国家試験勉強は、気力・記憶・体力と何れも衰えているのだ。一方で、「資格化を心待ちにしていたのに…」なんて落胆の声も一杯聞きました。国家資格化で待遇改善と言う淡い夢を抱いたんでしょうね。民間の精神科で働く心理士の待遇って、相対的に悪いですからね。経済効果がないので、それが待遇にくっきりはっきり反映されますもんね。

 尚、『医療心理師』の資格化を推進して来た心理士は、「『医療心理師』だけなら、国家資格化が実現していたのに…」と言っておられます。決まりかかったところで、一寸待った、と名乗り出た『臨床心理士』推進派に対し、複雑な思いが生じるのも無理がありません。

 それにしても、一つの法案に二つの資格、歪ですね。一本化していかないといけませんよね。この際、すっきり、さっくり医療系心理士と非医療系心理士って分けて、同時に国家資格化したらどうなんだろう。



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2005年8月 8日 (月)

臨床心理士及び医療心理師法案 臨床心理士の抱える致命的問題

 臨床心理士及び医療心理師法案に日本医師会や日本精神神経学会等が「臨床心理士の活動範囲が曖昧で、現場が混乱する恐れがある」と反対している。

 「疾患に起因する抑うつ状態の患者さんが、精神医学的診断を経ずに臨床心理士のカウンセリングのみを長期間続ける可能性があり、結果として医療機関での受診・治療を遅らせることになりかねない」と臨床心理士の業務範囲が広過ぎる点が心配されている。

 噛み砕いて言えば、こんな感じでしょうか。臨床心理士は業務範囲が広く多岐に亘っている。もし、そんな資格化されてしまった場合、医療分野以外の医療知識の乏しい臨床心理士が、精神科疾患の患者の治療に当たるのは問題があると言うこと。正直言って、精神科疾患の知識と治療経験がなければ、臨床心理学の知識と経験では難しいと思う。ただ、医者の場合も然りで、精神科領域の治療の知識や経験がないのに診療が出来てしまう現行の医師法の下では、とんでもない素人のような方も紛れて、精神療法を請求しているケースも時折見かけ、結構お噂になってる場合も。お医者さんの場合でも、精神科の経験がないと、どうにもこうにもモノにならないのだ。お身内には甘い気もしますが、最もなご意見です。

 「心理技術者の資格化は、精神科医療にとって長らく待ち望まれたものである。これら臨床心理士・医療心理師などの職種についての身分法の制定は必要だと考えており、この火が消えることは何としても避けたい」と日本医師会は強調し、法案が白紙撤回されることを心配していると言うことも言っていますので、とりあえず、参考までに記しておきます。

 一体、この先どうなるんでしょうね。今回、臨床心理士及び医療心理師法案が可決されるだろうと思ってぬか喜びをしていた臨床心理士は多かったようです。あぁぁぁぁぁ、可哀想!!!



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2005年7月29日 (金)

心理職法案 今国会への提出を断念!!!

 心理カウンセラーの国家資格化のための『臨床心理士及び医療心理師法案』は、今国会への提出を見送られることとなった。日本医師会や日本精神神経学会等が「臨床心理士の活動範囲が曖昧で、現場が混乱する恐れがある」と反対していることが影響したようだ。資格化を進める超党派の二つの議員連盟は、次期国会に向けて再調整を図っていくことになった。

 
「臨床心理士の活動範囲が曖昧で、現場が混乱する恐れがある」と言う事よりも、「一つの法案で二つの国家資格を作る事の方が、患者が混乱する恐れがある」と言う事の方が、問題ではないだろうか。

 
さて、国会議員や専門学会の意見も良いが、ユーザーの意見がいつも蔑ろにされてしまうのがこの国の特徴である。自分達の言い分だけ言っておしまいと言うのは如何したものか。結果として、サービスを提供する側の都合ばかりが優先されて、質の悪いサービスを受けなくてはいけなくなってしまう。

 医療機関での心理職によるカウンセリングのニーズは高まっている。その背景には、診察時間が短くて話を聞いて欲しいのに聞いて貰えない、話を聞かなくてはいけないのに(患者数が多くて)聞けない、心理カウンセラーに任せたいが保険点数が取れない(無資格だから任せられない)等の現場の事情がある。こうした事情の解消のためにも、心理職に国家資格望まれる。心理職法案に関してのユーザーの意見は、如何なんだろう。ユーザーはユーザーで「必要だと思えば、必要。不要だと思えば不要」と言う声を上げていかないと、お上にはユーザーの気持ちは伝わらない。



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2005年7月 7日 (木)

臨床心理士の現状から国家資格成立後を想像する

 先日、知り合いの精神科医が素朴な疑問を投げかけてきた。

 臨床心理士・医療心理師が国家資格となった場合、恐らくカウンセリングが保険点数化されますよね。そうすると、必然的にカウンセリングのオーダーが増えますが、臨床心理士・医療心理師の中で精神科疾患の患者の治療が出来る人たちって、どのくらいいるのでしょうか。医療機関で働く臨床心理士等を見ていると、心理検査のテスター、デイケアスタッフ、何でも屋、ケースワーカー等々、をさせられていて、カウンセリング業務をさせてもらえていない人たちが多いようだけど…。勿論、専門的な教育は受けていらっしゃるのでしょうが、知識があるだけの素人だったら困るよね???

 うぅぅぅぅぅ〜ん。鋭い疑問だよなぁ。とりあえず、臨床心理士会の調査では、臨床心理士全体でカウンセリング業務をしている人は、90%位とか書いてありました。でも、実際、外来でカウンセリングと言う形でやっている人ってどのくらいいるのだろう。私にはわかりません。

 ただ、知り合いの中堅クラスの臨床心理士数人は、お医者さんから依頼を受けてのカウンセリング業務なんて殆どない、と言っています。逆に、1日7ケースX50分と言った超ハードなカウンセリングのスケヂュールをこなしている知り合いもいます。カウンセリングの経験量の格差は大きいみたいです。

 カウンセリングを行う側の技量の問題もあるし、受ける側の治療意欲の問題もあるし…。治せるか、治せないか、と意見を求められても判断はつかないのが現状です。



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2005年7月 5日 (火)

「臨床心理士及び医療心理師法案」の内容が判明!!!

 超党派の二つの議員連盟が共同で今国会への提出を目指している臨床心理士と医療心理師の法案の内容が、明らかになった。法案の名称は、「臨床心理士及び医療心理師法案」と言い、医療・学校・企業等あらゆる分野で活動出来る「臨床心理士」と医療分野に活動を限る「医療心理師」の二つの国家資格が正式に設けられる運びとなる。

 当初は、医療分野は医療心理師、医療を除く他の分野は臨床心理士、と言う住み分けの案もあったが、現行の臨床心理士の4割程度が、医療・保健分野ですでに働いている現状を踏まえて、歪な形に収まった。

 また、現行の臨床心理士が5年毎の資格更新制であるのに対して、この二つの資格共に、一度取得すれば、基本的には生涯有効とすることも決定した。これに関しては、文教系議連が一定の技術維持のために更新制度の導入を求めていたが、医療関連の職種での免許の更新制度の議論に繋がる恐れがある、と厚生労働系の議連が難色を示したため、更新制度は盛り込まれなかった。


 生涯有効な資格となると、資格取得者にとっては気が楽だ。しかし、一定水準以上の技能が維持されるか疑問である。カウンセリングを受け持った臨床心理士・医療心理師によって、技能がまちまちと言うのも困る。少なくても一定の水準には到達しておいて欲しいものだ。アメリカでは、一部の資格取得者の不勉強振りが指摘されているのも事実である。利用者に直接関係してくる問題でなので、一定以上の技術水準の維持をどのようにしていくか、重要な問題である。



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2005年6月18日 (土)

心理職法案 2つの資格創設で合意

 うつ病の増加などでニーズが高まっている心理カウンセラーの国家資格化を目指し、厚生労働系と文教系の超党派議員がそれぞれ国会に提出予定だった法案が17日、一本化される見通しとなった。1つの法律に2つの資格を設けることで両者が大筋合意した。
 今後、具体的な活動分野のすみ分けなどについて調整を進め、今月中にも国会に法案を提出する。

 国家資格化への取り組みは厚労系議員が先行し、主に医療分野で働くことを想定した「医療心理師(仮称)」を検討。これに対し、教育や福祉など幅広い分野で活動している民間資格の「臨床心理士」の全国組織が、医療職だけが国家資格となることに危機感を募らせ、文教系議員が後押ししていた。
共同通信


 とうとう資格化へ、前進。しかし、この記事を読むと、誤解を招く恐れがあるので、先ずは、訂正しておきますね。臨床心理士が、医療分野もそれ以外の分野でも中心となって活躍しています。

 結局、縦割り行政の悪いところが浮き彫りになった結末です。1つの法律に2つの資格、両資格をどのように折り合いていくのでしょうか。問題が山積なので、今後の動向に注目していきたいです。

 友人の臨床心理士たちは、国家資格化で給料が上がるかもしれないと期待している人はおらず、一様に試験に不合格になったら困るなぁ、とビビっています。つまり、『臨床心理士からただの人に成ってしまったら、格好悪いし、職場の同僚や患者さんから不振な目で見られるだろうし…。それに、現職救済目的的な色合いで最初は試験が簡単になるので、そんな試験をクリアー出来なかったら、同業者の方からなんて言われるのやら』と言うことです。

 臨床心理士たちの『現在の資格を国家資格に移行してくれ』と言う声が聞こえてきそうです。

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2005年6月 9日 (木)

どうなる??? 医療心理師と臨床心理士

 医療や教育現場などで心のケアにあたる心理カウンセラーに、二つの国家資格が誕生する可能性が出ていると以前記事に書いた。しかし、ここに来て、『一本化』が必要だとの声が各方面から出始めた。

 二つの国家資格、すなわち、医療限定の『医療心理師』と医療に限定しない『臨床心理士』(いずれも仮称)。それぞれを支援する超党派の議員連盟が、衆院厚生労働委員会と文部科学委員会へ法案提出を目指す事態になっている。しかし、似たような資格が立場の違いによって分かれた場合、カウンセリングを受ける側が混乱することになるとして、この問題に強い関心を示している国会議員の先生の中には、『一本化』の必要性を指摘している方もいる。

 医療機関の採用の際には、臨床心理士の資格取得者もしくは資格取得見込者となっているところが圧倒的である。認定心理士等の資格取得者や長い間心理臨床経験がありながら未取得者は、採用条件から漏れていることが多い。或る意味、医療場面では、臨床心理士が実績を作っている。そうした実績を無視して、新たな『医療心理師』資格は如何したものであろうか。そんな声もある。

 一方、縦割り行政と言う悪しき日本のシステムの中では、『臨床心理士』の資格の実現は不可能であろうと言う見方も強い。確かに、このシステムを変更するのに10年以上かかりそうなので、現在待遇面で冷遇されている臨床心理士の方の中には、手っ取り早く『医療心理師』の国家資格で良いと言う人も出てきています。

 臨床心理士の中でも、『医療心理師』が良い、『臨床心理士』が良いと意見が分かれています。勿論、国家資格が出来れば、どちらでもなんて人もいます。さて、この結末はどうなる事やら…

 既に4月末より、『一本化』に向けてのそれぞれの資格を推す議員連盟が話し合いの場を持っているようです。今後の動向から目が離せません。

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2005年4月16日 (土)

心理カウンセラー 二つの国家資格に

 医療や教育現場などで心のケアにあたる心理カウンセラーに、二つの国家資格が誕生する可能性が出ている。医療スタッフの一員に位置づける「医療心理師」と、医療に限定しない「臨床心理士」(いずれも仮称)。それぞれを支援する超党派の議員連盟が、5月中に衆院厚生労働委員会と文部科学委員会へ法案提出を目指す事態になっている。似たような資格が立場の違いによって分かれた場合、カウンセリングを受ける側が混乱することになる。
 心理カウンセラーの仕事現場は学校、病院、児童相談所、家庭裁判所など幅広い。年間3万人の自殺者や学校での事件などの対策で、人材確保は急務となっている。だが国家資格はなく、よく知られた臨床心理士も「財団法人日本臨床心理士資格認定協会」が認定する民間資格に過ぎない。
 このため、医療現場から「法的位置付けがないとカウンセリングが診療報酬の対象となりにくく、積極的な取り組みができない。人材流出も深刻だ」との声が出ていた。また、法的な守秘義務がないことも課題となっていた。
 提出の動きがあるのは「医療心理師法案」と「臨床心理士法案」(いずれも仮称)。
 医療心理師法案は、医療現場のカウンセリング業務を充実させるのが狙い。受験資格は4年制大卒業者で、医師の指示の下で診療報酬を得て業務にあたるとしている。2月に日本心理学会など23団体を背景に自民、公明、民主73人の国会議員が議連(会長・堀内光雄元通産相)を結成。既に法案骨子もまとめ、来月厚労委への提出を目指す。
 一方、臨床心理士でつくる「日本臨床心理士会」(会長・河合隼雄文化庁長官、約1万1000人)は「幅広い国家資格を」と陳情活動を展開。与野党5党の30人が発起人となった議連が19日に発足する。受験資格者を大学院修士修了とし、現行の指定校制度を廃止し門戸を広げる考えだ。医療心理師法案とほぼ同時に、文科委への提出する方針だ。
 医療心理師資格の創設を目指す鴨下一郎衆院議員は「提出時期の歩調を合わせることは必要だが、資格は二つ必要だ」。対する立場の中心メンバーの河村建夫・前文科相は「19日に法案骨子を示したい。だが二つの資格には内閣法制局も難色を示す可能性があり、一本化できるか論議を続けたい」と話している。(毎日新聞) - 4月16日3時5分更新

 署名、陳情と日本臨床心理士会が巻き返しを図っており、多くの国会議員の先生方から賛同を得られていると説明を受けていた。その成果が臨床心理士の国家資格化と言うことであろう。ただ、ユーザーの混乱を招くので、心理の資格の統一は必要である。

 医療心理師の資格化を進めて行くのであれば、現在の大学での臨床心理士を養成するためのカリキュラムが充実していないので、抜本的なカリキュラムの改革を行う必要がある。現在の大学のカリキュラムだけでは、カウンセリング業務を遣っていくのは無理である。もう少し、時間をかけて養成していく必要がある。

 一方、臨床心理士の資格化を進めて行くのであれば、医師の指示と言う問題をどのようにクリアーしていくかだ。ここがクリアーされない限り、実現は難しいかもしれない。

いずれにせよ、今後の動向に注目していきたい。


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2005年3月 7日 (月)

臨床心理士 VS 医療心理師

 国家資格化が確実な医療心理師であるが、資格取得の条件が大学卒以上である。大学での講義なんて役に立っていない。臨床実習なんてものもないし…。現在、臨床心理士の中にも大卒の方がいるのだが、活躍する大卒の臨床心理士は、現場に出てから、力をつけているのだ。それに対して、国家資格化が先行き不透明な臨床心理士は指定大学院(養成校)の卒業が義務付けられている。大学院卒が必ずしも良いとは思わないが(実際、問題もあるんだが…)、専門課程をみっちり学べることは大きいと思う。

 このように、ベースとなる教育の質が異なっているので、仮に医療心理師が国家資格化が実現しようとも、国家資格でない臨床心理士の方が実力者揃いと言う問題が起こってくるのではないか、と医者等から心配の声が上がっている。医者としては、より優秀なスタッフと仕事をしたいという気持ちがあるので、こんな心配があっても無理はないように思う。

 医療心理師は、現在、臨床場面で心理業務を本当に行っている心理士が取得する分には問題は少ないだろうが(心理業務を殆どしない肩書きだけ心理士もいる)、新卒者のような経験のない方がいきなり取得されても一人前に育つ迄は…。これ以上は書けない!!!

 ところで、何故、医療心理士でないかご存知ですか???既にその名称は使われているのです。結構、怪しいとか…。これもこれ以上書けない!!!

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2005年3月 2日 (水)

医療心理師の資格の陰で囁かれるお噂

 心理の資格は、紆余曲折を経て今度こそ資格化に向けて動き出した。仮称『医療心理師』がこれである。

 これまで、これまでは旧文部省や総理府が後押しをして資格認定協会が認定する『臨床心理士』の資格はあったが、医師や看護師のような国家資格ではなかった。

 そもそも旧厚生省抜きで資格化を試みた強引さに問題があった。資格認定協会が拘っていたのは、『医師の指示の下で業務を…』の文言。協会は、『臨床心理士は、別に医療分野だけで活躍していないので、医師の指示を医師と指導と変更して欲しい』と主張していた。

 ただ、医療現場で働く臨床心理士は、無資格と言う扱いを職場で受け、給与面で冷遇されているために、協会が『医師の指示』と言うことの拘りを捨て、早々に資格化実現して欲しいと望む声が多かったのも事実である。



ここからが、実しやかに囁かれているお噂。


 この方の影響力が落ちたとか、与党の大きな派閥が問題を起こしてずっこけてしまったから、資格化が上手くいくとか…

そう言えば、資格認定協会・臨床心理士会・心理臨床学会はノータッチ。
 

 そして、自民、公明、民主の3党は先月末に、『医療心理師』国家資格を創設する方向で合意したのである。

 ただ、『名称独占』の資格ならば、あってもなくても良い資格である。精神保健福祉士もそうだが、名称独占だと、誰が業務をしても良いというものになり形だけの資格になってしまう。肩書きが増えるだけで取得しても意味がない(一説には、精神科のケアマネージメントを任せようなんて話もありますが…)。業務独占を望む。

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