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発達障害

2011年12月 5日 (月)

カウンセリング・精神療法 専門家による似非発達障害宣言に苦言を呈す患者さん

 片づけが苦手(方向音痴)だから自分もプチ発達障害、と発達障害の方に語る医療従事者が少なからずいる。中には本当に発達障害の医療従事者はもいるだろうが、多くは発達障害の方と親近感や信頼感を増そうと思ってこんな事を言う医療従事者も多のではないだろうか。医療だけでなく、福祉や教育の場でもこうした光景は多いのではないだろうか。先日もそんな事を講演会で言っていた大學の講師がいた。

 最近、入院中の複数の発達障害の方が、こうした医療従事者による『似非発達障害宣言』が苦痛であると語る。片づけが苦手(方向音痴)だけで発達障害って軽々しく口にして欲しくない、発達障害はそんなものではない。定型発達の人が普通に出来る事でも工夫や努力が要る。今まで症状の辛さを聞こうとしたこともない等々。訴えは尽きない。

 発達障害宣言をするなら症状から日頃の苦労や努力が見えるようになってからにして欲しい、と思う私。

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2011年10月 3日 (月)

成人発達障害者支援のヒント 自動引き落としに注意せよ

 通帳の記帳はこまめに行う。残高の把握はしっかりしておく事。残高が足りなくて自動引き落としがされないと言う事がよくある。簡単な事のように見えるが、継続して行うのは発達障害者(ADHDやADD)が苦手とするところだ。家族がいる場合、しつこく促したり、代わりにする事でトラブルに発展する可能性を下げる事が出来る。しかし、単身者の場合、そうはいかない。自動引き落としがされなかった事に気付かないと、電気やガスを止められたり、携帯電話を止められたりしてしまう。また、引き落としがされているものと思い込んで生活費を全て遣い切ってしまうと、翌月に以降に支払いをしなくてはいけなくなり、生活費が減ることになる。こうしたことが続くと、生活保護受給者等の収入が少ない人の場合、生活破綻のきっかけとなる。従って、単身者の場合、残高の把握を促すサポーターが必要になってくるのである。

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2011年8月29日 (月)

発達障害 ナチュラル・サポーターによるボランティア支援

 或る特別養護老人ホームに顔を出す。ここでボランティアとして活躍している中の数人は私が関わっている発達障害の人達である。二人のボランティア・コーディネーターのスタッフが上手にフォローして下さるので、密かに発達障害の人達の支援の場として利用させて貰っている。密かにと記したのは、有名になってしまうと人が殺到してしまうからである。紹介した発達要害の人達は、ボランティアをしながら、社会勉強をしたり、肯定的なフィードバックを受けたり、他者の支援をしたりしている。最近では、ボランティアとして先輩の発達障害の人が後輩を支援してくれるので、とても感謝している。今までは、そう言う支援がなかったので、ボランティアが続かない人も多かった。しかし、この支援のお陰で継続する人が増えた。こうした支援でボランティアを始めた人達が、また後輩の支援をして行く。こう言うものが次の人に受け継がれていくと言うのは、何だか嬉しい。

 紹介したまま放っておく事は出来ないので、時々顔を出しに行く。皆、活き活きとボランティアしている。随分逞しくなっている。昔に比べ、一皮も二皮も剥けた感じ。入所老人への対応も専門家と称する職業の人達より上手。見習う所が多かったりする。

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2011年7月13日 (水)

発達障害 慰めから運・不運を学習してしまう

 発達障害の人の中には、突出した能力のお陰で成功をおさめている人達がいる。同じ障害なのだから、自分にもそんな能力がないか、と探す人がいる。しかし、それは限られた人達に限定された事で、多くの人達は大きく落ち込んだ能力により、能力を充分に発揮出来ない人の方が圧倒的に多い。また、能力を充分に発揮出来ない人の中には、周囲が信じられない程、能力を発揮出来ない人がいる。更に、そんな中に信じられない程深刻な能力を発揮出来ない人達がいる。彼らは理解力に問題があったり、手順通りに作業を進めなかったりして失敗を繰り返す。そして、失敗の度に、運がついていないだけよ、なんて慰められる事が幼少期から続く。すると、自分は運がついていないから上手く行かない、と学習していく。

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2011年7月11日 (月)

カウンセリング・精神療法 小難しいセッション

 小難しいセッションややたら厳しい事を要求するセッションは、発達障害の患者さんにとっては反治療的になるかもしれない。そうしたセッションからドロップアウトしてしまう患者さん達は、話を理解出来ない事や要求を満たせなかった事で、やっぱり私はダメ、と考えがち。それでも、精神科医や臨床心理士が有効と考えるから…、とセッションを好意的に受け取り、更なるストレスを溜め込む。

 正直に言ってくれないとわからないので、伝えられそうなら伝えて欲しいのですが、なかなか伝えられないのが現実。中には、心の専門家なので、何も言わなくても分かってくれると思っている人もいる。そんな事は有り得ません。念のため。

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2011年6月28日 (火)

発達障害 学習障害 刺激提示について

 LDの場合、視覚の弁別に差はない。しかし、聴覚弁別能力が劣る。その分、刺激の持続時間を長く、刺激間隔を短くする必要がある。

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2011年4月26日 (火)

発達障害 歯科医からアドバイスをもらう

 発達障害の方から、歯科受診に付き添って欲しい、と頼まれた。歯が痛いので行った方が良いのでは、と判断したと言う。こんな風に判断した背景には、ナチュラルサポーターを務めてくれていた発達障害者二人が歯科通院していた事が大きく影響している。二人が歯科治療を受けているのを見て重要性を学んだのだ。

 この方には前回も付き添ったが、その時は歯槽膿漏が痛々しくて、見るに見かねてこちらからしか受診を提案した。何も困っていない、と訴えながら、渋々受診してくれた。歯科では、病名と症状を告げ、歯槽膿漏の治療と虫歯治療をお願いしたのだが、歯石を取っただけで治療終了となった。本人曰く、色々言われ、答えられなくて固まっていたら終わってしまったと言う。

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2011年4月12日 (火)

発達障害 診断確定しただけでは何も変らない

 3年もの年月を経て、広汎性発達障害と言う確定診断にたどり着いた成人期のケースがある。診断が難しかった訳ではない。寧ろ、診断しやすいケースだった。ただ主治医が易々と発達障害と診断する事に躊躇いがあっただけの事だった。

 主治医退職に伴う引き継ぎ期間に治療療の仕切り直しをして行く事となった。そして、広汎性発達障害を考えている、と新主治医より伝えた。

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2011年3月 7日 (月)

発達障害 勘違いは続くよ、いつまでも

 同級生から、ねぇーちゃんと最近お風呂に入ってる、と聞かれ、ほとんど入ってないのがばれた、と勘違いしたAさん。入っていないので仕方がないと諦めて、入ってない、と正直に申し出た。そうしたら、中学生の分際で入っている訳がないよな、と返って来た。その時咄嗟に、中学生にもなると風呂に入らないのが普通なんだ、と理解したらしい。

 友人は、ジョークのつもりで、姉ちゃんと風呂に入っているか、と聞いたらしい。しかし、Aさんはちゃんと入浴しているか、と勘違い。

 人気のないお笑い芸人のモチネタのような話だが、20年以上信じていた。そして、医療に掛かり出してから、入浴指導を受け、毎日入浴する事の大切さを知った。

 患者さんの行為には、それなりの理由があるものだ。そんな風に感じる事が実に多い。

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2011年3月 2日 (水)

発達障害 動機付け面接

 多くの場合、発達障害は、他者との関係の中で問題を抱える。発達特性により周りとの間にズレが生じ、問題化する事で溝を深めて行く。本人が気付かない事も多く、周りから不当な扱いをされていると訴える人は少なくない。原因があっての結果なのに、そこが結びつかない為、自分以外に原因を求める事が多いのだ。従って、自分の問題として、状況を何とかしていこうと言う発想が乏しい人がいる。こう言う人の中には周りから、変だから精神科で診て貰え、と言われ渋々受診してくる人が多い。

 そんな人が紹介されると、動機付面接を入れる。しんどさに耳を傾けながら、発達障害は他者との関係の中で問題を抱える。発達特性により周りとの間にズレが生じ、問題化する。自分の問題として、状況を何とかしていこう。その上で環境調整をして行こう、なんて話を丁寧にする。それでも、乗らない人もいる。そんな時は、しんどいなと感じたらいつでもおいで、と伝え、セッションを終了する事もある。案外、こんな関わりが有効な時も多い。お医者さんの診察は継続する中で、何とかしたいと思えて、自ら心理療法を受けたいと意思表示する人もいる。動機が有ると無いとでは、セッションに大きな違いがある。

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2011年2月17日 (木)

発達障害 個性???、それとも症状???

 脳の機能不全の結果生じる現象を個性と捉えるのか???、症状と捉えるのか???。即ち、発達障害によって生じる特性は、個性なのか???症状なのか???。立場にもよるが色々な考え方がある。どちらが正しいとか、間違っているとかはない。個性、症状をどのように解釈・分類するかだけのようにも感じる。

 症状は聞こえが悪いから嫌、と言うだけで個性と呼んでいる人もいるかもしれない。言い方を変えただけに過ぎないが、こんな感じの人も少なくないのではないだろうか。ただ主観的な要素が強いけど。
 また、病院に掛かっているんだから症状だ、なんて言う人もいるかも知れない。でも、病院に掛かっているだけで全て症状とされてしまうのも堪らない。
 逆に、何もかも個性ですで済まされるものでもない。

 個性と症状。何か目安があっても良いかも知れない。

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2011年2月14日 (月)

発達障害 チャレンジ日記の悪夢

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
【チャレンジ日記とは】
  認め合う関係を作る交換記録ツールです。
 発達障害の人は、一日一倍に努力や頑張っているのに、発達特性により周りから怒られたり、貶されたりすることが少なくありません。こんな事が早々続くと、気持ちが萎えていってしまいます。先の見通しが持てずに、取り組む前から無力感に満たされてしまう事もあります。一方、周囲は周囲で発達障害の人に対して、感情的に反応してしまって否定的な見方ばかりになりがちです。
 発達障害の人の努力や頑張りを周囲の人に目に見える形で伝え、周りの人はそれを認める機会を作るのが、チャレンジ日記です。

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 

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2011年2月 9日 (水)

発達障害への関わりで思うこと

 一級症状が出揃っている患者さんと関わる場合、一応、方法論や考え方がある。そして、先人の知恵を拝借し、アプローチ出来る。

 しかし、一級症状が出揃っていないグレーゾーンの患者さんと関わる場合、症状の見極め・支援の組み立て・幅広い視野・柔軟な思考等の豊富な臨床経験や知識が必要になってくる。こう言った力が揃っていると、関わりのコツを知っている治療者と呼ばれるのだろう。治療者にどれか一つだけ突出、落ち込みがあっても、なかなか上手くいかないものだ。知識だけ、経験だけではそのうちに頭打ちとなってしまう。

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2011年2月 8日 (火)

発達障害 行き過ぎた理解と配慮

 発達障害が知られるようになり、啓蒙本を読む当事者や家族が飛躍的増えた。沢山詠んでいる内に知識を蓄え、詳しくなって行く人達がいる。しかし、内容を誤って理解する人達が少なからずおり、トラブルに発展する機会が増えているのも事実である。

 特に目立つのが、発達障害者には周囲の理解と配慮が必要、と書いてあるのを文字面通り理解し、サポーターに対して配慮を過度に要求するケース。彼等は、サポーターが出来る限りの配慮をしているにも関わらず、それが分からないかの如く、周囲の理解と配慮が大切だ、と主張し要求する。残念ながら、サポーターの関わりには、限界がある。一人だけに関わっている訳ではない。どこまで理解と配慮を求めて良いのかは啓蒙本には書いてない。

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2011年1月31日 (月)

発達障害 情緒や問題の改善と問題行動の改善

 能力障害とは関係のない一般環境の調整、サポーターの心理的援助により、情緒や問題行動が改善しても、能力障害は持続し、学習上の問題は既存の精神科的援助では改善しない。些細な出来事から問題が再燃する。

 案外、専門家を名乗る人の中にも知らない人が多い。

2011年1月28日 (金)

発達障害の理解の為のヒント 読解力

 読解力の背景には状況を理解する力が必要となってくる。意味理解、表出には、文章を読み取る力として、経験に基づく豊かな感性が必要になってくる。感性は理論的思考でなく、右脳の発達に基づく。

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2011年1月26日 (水)

発達障害メモ 非言語性学習の理解のためのヒント① 非言語性学習の構造

 非言語性学習は聴覚、視覚のみでなく、触覚、味覚、嗅覚の感覚器からインブットされる刺激の影響が大きい。従って感覚器の障害は非言語性経験を歪めてしまう。

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2011年1月25日 (火)

発達障害者へのアプローチ法

 発達障害の場合、興味や関心の志向性のに問題を孕むケースが少なくない。その為、興味や関心にチャンネルを合わせ、患者さんがこちらに出て来るのを待つアプローチが大切だ。しかし、いつになったら出て来るか分からない。待つのは時間も忍耐もいる。

 チャンネルを合わせあげたから出てこい、診てやるからこちらに合わせろでは、難しい。効率を優先すればするほど、関わりは上手くいかなくなる。しかし、関係が出来上がってくると、とても遣りやすくなる。興味や関心にチャンネルを合わせ、患者さんがこちらに出て来るのを待つアプローチは、関係を築く為の基礎工事のようなものだ。

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2010年11月25日 (木)

発達障害 こんなに多過ぎてはどれが良いのか分からない!!! 発達障害の本

 最近は、論文を中心に目を通してばかりで、本屋に足を運ぶ事は少なかった。今日、数年ぶりに大きな本屋に行って吃驚。こんなに沢山の本が出ているんだね。これではどの本が良いのか判断するのが難しそう。発達障害の本を探している人達は混乱してしまうよ。

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2010年11月 2日 (火)

カウンセリング・精神療法 もしかしてボーダー???

 もしかしてボーダー???

 発達障害バブルの昨今、とても懐かしい響きである。言わなくなったよな。最後に聞いたのは、さて何年前の事だろう。確か、医療機関でB.P.D.(Borderline Personality Disorder)が話題になっていたボーダーバブルの頃。私の中ではとっくに死語の範疇。

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2010年10月11日 (月)

行政の誘導と作業所の方針の転換 就労移行プログラムにのれない利用者

 数ヶ月前から補助金を受けて運営している作業所の利用者から、雰囲気が変り居心地の悪さやしんどさの訴えが増えてきた。理由は、利用している作業所のプログラムが就労移行へと変った、就労移行プログラムには不適(余所を紹介する)、と言うものであった。

 最初に利用者からの訴えがあった時は、あそこの作業所はお高く留まったもんだなぁ、と感じた。しかし、その後まもなくして関係者から、『利用者の居場を提供するだけの事業はこれ以上いらない。就労移行に向けた事業を展開して頂きたい』と行政から連絡が入っている、と聞いた。

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2010年8月30日 (月)

発達障害 話す力の問題 原因とその対応

話す事の問題と言うのは、
 コミュニケーションが上手くいかない。
  言葉の理解の仕方の問題。
  言葉の用い方の問題。
  一方的に喋る。
  相手の話が聞けない。
  相手の表情や意向が読み取れない。

  話の背景にある意図や感情が汲み取れない。
   背景に社会性の問題。
 発音の問題。
  発音が不明瞭→聞き難い→意思の疎通が上手くいかない。

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2010年8月26日 (木)

発達障害 聞く力の問題 原因とその対応

聞く力の問題には以下の原因があると考えられる。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  聴力の問題。
  
理解力の問題。
   
言われている事が理解出来ない。
  
注意力の問題。
   
集中出来ずに最後まで聞けない。
  
記憶力の問題。
   
忘れてしまう。
  上記4つの重複。◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

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2010年8月22日 (日)

発達障害 発達障害と付けば、まだまだ本は売れる

 医療系の某協会が、会員向けに治療技法のマニュアルを発刊するそうだ。そこに所属する知り合いが、発達障害の項目を任されてしまった、と言うことで相談にやってきた。勉強会で発達障害ケースの発表をしたのがお偉いさんの目に留まったのだそうだ。後にも先にも本腰を入れて関わったのは発表したケースだけなので…、と言う事で断わったけれど、発達障害は外せない、良い人材がいない、とのことで押し切られてしまったそうだ。

 いつになっても、患者さん、患者さん家族、専門家は、発達障害、と名が付くと物凄い勢いで飛びつくのでしょうね。某協会は、治療技法が発達障害にも有効だとアピールしたかったのでしょうね。まぁ、よくある話なんですが…

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2010年7月22日 (木)

発達障害 発達障害者かぶれ

 或る心理士が一人の精神科医を非難する。何でも発達障害にしてしまう、発達障害を乱発する、発達障害かぶれ、と言う。私は全く逆で、なかなかセンスが良い、とその精神科医の事を捉えている。

 この心理士は、発達障害と診断する枠が広過ぎる、誰でも少し位はそんな特徴を持っている、重箱の隅を突付くような事をしても意味がない、と言う。そんな話を聞くと、私も同じように非難をされているのだろう、と勘繰ってしまう。

 そう言えば、この人の机の上には、某教育機関の講演会の案内状が張ってあって、教育現場では発達障害と診断される子供が増えている、一世紀前にも発達障害児いたはずなのに明らかに多い、おかしな理解出来ない子を見ると発達障害にしてしまう、と赤線が引かれていた。当て擦りをする人なので、もしや…

 精神科医の事を話していらっしゃるんですが何か自分の事を言われているみたい、と伝えた。

 あの精神科医は発達障害疑と言って心理検査をオーダー沢山出してくるから…、と苦し紛れの返答。でも、検査の95%以上は私が受けているよな。疑いだすとキリがないので、この話題はここまでにしておく。

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2010年6月 6日 (日)

発達障害 携帯電話の契約支援

 携帯電話を利用している成人の発達障害者は多い。電話やメールは、生活や趣味に利用されており、必需品となっている。また、電話やメール以外にも携帯電話の機能は、スケジュール管理、ちょっとしたメモ等に利用されており、サポートツールとして利用されている。

 このように便利な携帯電話なのだが、契約内容の理解が出来ないまま契約してしまったり、所持を諦めてしまったりするケースもある。

 契約内容の理解が出来ないまま契約してしまった場合、サービス内容に用いられる言葉の理解が出来ない事が非常に多い。その為、見合った契約がなされていない事が多く、高額な利用料金が請求されてしまったり、不必要なサービスに利用料を支払ったりしてしまうケースがある。
 所持を諦めてしまうケースでも、ベースに契約内容の理解が出来ない事が多い。サービス内容に用いられる言葉の理解が出来ないので、高額な利用料金が請求されるのではないか、と尻込みしてしまう。また、過去に高額な利用料金が請求されたので、懲りてしまったなんて事もある。

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2010年5月25日 (火)

成人期の発達障害 診断を悩す三つ組みの障害

 素人向け、専門化向けを問わず、成人期の広汎性発達障害のガイドブックにも、三つ組みの障害についての説明が載っている。そして、成人期の広汎性発達障害者なら三つ組みの障害があるようなことが書いてある。そんな訳で、診断をする際に三つ組みの障害の有無を重要視する精神科医や臨床心理士は多い。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 三つ組みの障害
  
社会性の質の偏り(社会性の障害)
  コミュニケーションの質の偏り(コミュニケーションの障害)
  社会的イマジネーションの質の偏り(想像力の障害)

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 しかしながら、実際のところ、成人期の広汎性発達障害だろうと推測しても、三つ組みの障害がないと言う理由で、『広汎性発達障害』と言う診断を回避してしまうケースは少なくない。そして、統合失調症、双極性障害、解離性障害等々の診断がなされてしまう事が多く、治療をより難解なものに導いてしまう。

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2010年3月 8日 (月)

発達障害 脳の覚醒水準と適応反応との関係

1 先日、或る発達障害の方との心理セッションの中で、『脳の覚醒が低いと反応の質が低くなるのは理解出来る。しかし、脳の覚醒が高いのに反応の質が低くなってしまうと言うのは理解出来ない』と言われた。この手の疑問は、この人に限った事ではない。

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2010年3月 3日 (水)

カウンセリング・精神療法 言った、言わない

 発達障害の患者さんやその家族を相手に話をすると、話の内容を捉え違いされてしまう事が時々ある。後になって、言った、言わない、と言う展開になる。これは私に限った事ではなく、それなりに臨床をしている専門家であれば経験している事だと思う。

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2010年1月28日 (木)

カウンセリング・精神療法 話し損ねた話は次回に

 セッションでの小一時間ばかりの間に話したいこと全てを話すのは無理な話だ。時間的な制約もさることながら、都合良く話が出て来る訳ではない。また、忘れてしまう事もあるし、話の途中に本題から外れてしまう事もある。そんな訳で、話し損ねた話は次回に、と伝える事にしている。

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2010年1月27日 (水)

発達障害 黒いお菓子って、難だ、何だ、なんだ???

 患者さんや家族からお世話になった御礼と言うことで断り切れずに受けとる羽目になったお菓子を黒いお菓子と呼んでいます(あくまでも職場での隠語です)。黒には、後ろめたい、と言う意味を含ませています。

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2010年1月21日 (木)

訪問 底なし沼の家

 発達障害の患者さんの支援として訪問を積極的にしていたら、有効である事に気付きました。そして今では、業務の中の1/5位が訪問。持つべきものは国家資格です。精神保健福祉士であるために訪問すると保険請求が出来ることが強みです。臨床心理士の資格だとそうはいきません。

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2009年12月15日 (火)

発達障害 言語面での衝動性と嘘

 言語面での衝動性が高いケースでは、刺激に過剰に反応し、その場の雰囲気でありもしない事を口走ってしまう事が多々ある。周囲の人は、その話は一寸変、と感じる。そして、突っ込みを入れると、ありもしない事にしがみ付き、どんどん話を繕おうとする。しかし、どんどん自分で自分の首を絞める結果となる。そんな四苦八苦している姿を眺めていると痛々しい。

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2009年12月 8日 (火)

発達障害 自閉症スペクトラムと『心の理論』

 一寸前の時代になるが、『心の理論』は、イギリスで受けに受けまくった(因みに、アメリカでは相手にされなかった)その影響を受け、日本でも自閉症スペクトラムと『心の理論』との関係が持て囃された。自閉症スペクトラムの基本症状を、人の気持ちが判らない事(相手の欲求、意図や信念等の心理的な状態を把握する認知能力に特異的な弱さがある事)、とサイモン・バロン・コーエンは考えた。そして、賛同者が増えた。

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心の理論
 
他者の心の動きを類推したり、他者が自分とは違う信念を持っていると言う事を理解したりする機能。1983年から開始された『心の理論』の発達的研究で、幼児期の4歳と、児童期の9歳頃に発達の節目がある事が分かった。また、『心の理論』課題の通過は言語性 IQと強い相関関係がある事も分かった。
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2009年11月29日 (日)

カウンセリング・精神療法 発達障害の人達とばかり関わっていたら…

 今、カウンセリングや心理療法を1日に7ケースは行っている。殆どが発達障害の患者さん。朝、8時から夕方の5時まで、途切れることはない。予約時間になると心理室に患者さんが次々と尋ねてくる。これだけこってり関わっているので、職場で医療スタッフより発達障害の患者さんたちと話をしている時間の方が圧倒的に長くなってしまっている。そのお陰で、発達障害の事にはとても詳しくなったんですが…

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2009年11月12日 (木)

発達障害 続・某心理検査関連の学会にて

 ラブレターは上手。でも、ラブシーンは苦手。

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2009年11月 8日 (日)

発達障害 ケースが増えるとサービスは低下するものだ

 地域で某有名発達障害専門クリニックがある。このクリニックから関わりきれないとの事で時折シビアな症状の患者さんが勤務先に紹介されてくる。その内の数ケースに私が関わっている。シビアなケースが多いので、関係者が集めてケース会議をよく開く。

 先日、このクリニックから紹介されて来た患者さんのこのケース会議の合間に、あのクリニックの事が話題に上った。話題提供は現在の主治医の精神科医(因みに、この精神科医は発達障害の事はさっぱり分かっていない)。

現在の主治医
 児童精神科医なんて言っているけど、あのクリニックの先生って腕が悪いのではないか。自分で自分の事をADHDなんていっているし…。あそこからこちらに転医してくると、症状が落ち着きどんどん状態がよくなっていく。

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2009年11月 5日 (木)

発達障害 某心理検査関連の学会にて

 発達障害にせよ、統合失調症にせよ、脳の機能の障害だ。心理診断の事ばかりに目を向けるのではなく、初心に返って、検査に反映される性格特性からどのような支援が必要なのかに着目するのが良い。

 著明な先生がこのようにコメントしていた。

 確かに御尤もでございます。

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2009年11月 4日 (水)

発達障害 成人期の発達障害者のサポートブック作り支援を開始

 今年に入ってから発達障害の講演会や勉強会に参加した成人期の発達障害の方々から、自分もサポートブックを作りたい、と言う相談を数件受けた。相談の中には、雛形を参考に自分で作ったが使い方が判らないので使い方を教えて欲しい、と言う相談もあった。折角作ったのに全く役に立っていない、と言う。勿体無い。

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2009年10月28日 (水)

発達障害 医者と言う職業には発達障害の人が紛れ込み易い

医者と言う職業には発達障害の人が紛れ込み易い。

 そんな事を精神科医がぽつりと言った。

  興味を示すと…

医者と言う環境の中には、発達障害の人が住み付き易い処で一杯。

 こんな風に帰ってきた。

  周囲からあれこれ指図される事はない。

  周囲はお医者さんと言う事で物凄く許容してくれる。

 ただ、この精神科医は、どんな場面でそんなことを着想したのか。

  自分の事を振り返って???

  同僚の医者を眺めていて???

  患者として通院している医者と接していて???

 敢えて突っ込まなかった。

2009年10月15日 (木)

思いついたことをそのまま口にしてしまう

 唐突にベテランの臨床心理士がこんな事を話をしてきた。

 スタッフのAさんが、インフルエンザの予防接種を受け、それが原因でインフルエンザに罹ったらしい。AさんってADDって見立てているけど、予防接種を受けインフルエンザに罹ったってことはADDって裏付けているよ。

 何を根拠に突然こんな事を言うのか、と思ったので尋ねた。

 何故、予防接種を受けインフルエンザに罹ったるとADDってなってしまうの???。Aさんのところは子どもが小さいので幼稚園とかで子どもがウイルスを貰って返って来て感染することだってある。皆が集まるところは感染し易いですよ。

 インフルエンザって悪化すると脳炎になるから、脳に悪影響を及ぼすぢゃない。発達障害の人の脳ってデリケートだから反応したと思う。

 冗談のつもりか、と思ったが、かなり真剣みたい。裏筋診断のつもりでいる。

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2009年9月14日 (月)

発達障害 WAIS-Ⅲの落とし穴

 WAIS(Wechsler Adult Intelligence Scale)、ウエイスと読む。ウェックスラー式知能検査の成人版の事である。臨床領域では比較的多く用いる検査。WAISの改訂版がWAIS-R、更にその改訂版がWAIS-Ⅲである。1990年より親しまれてきたWAIS-Rは2010年の10月で検査用紙が絶版となる為、今後はWAIS-Ⅲが主流になる。

 WAIS-Ⅲでは、言語性IQや動作性IQの他に、言語理解(単語・知識・類似)、知覚統合(絵画完成・積木模様・行列推理)、作動記憶(算数・数唱・語音整列)、処理速度(符号・記号探し)と言った4つの群指数が得られるようになった。数値で能力が表される分、検査者にとってはWAIS-Rより扱い易くなり、細かく分析が出来るようになったように見える。

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2009年9月10日 (木)

発達障害メモ 学習障害 薬物と書字障害と読字障害と算数障害

 あくまでも臨床経験から言えることですが、書字障害は薬物療法である程度は改善する。でも、読字障害と算数障害は改善されない。そんな訳で、読字障害と算数障害を抱える人は、あの手この手を用いて、障害を補っています。

2009年8月17日 (月)

カウンセリング・精神療法 大切なのは、出来た事によく頑張ったねの一言

 出来ないことを出来るようにさせようとすると、何とかしたいと言う意気込みからついつい力が入ってしまいます。そんな状態で、頑張れ、頑張れ、と叱咤激励をしても、どうにもこうにも、相手の意欲を削いだり、やる気を萎えさせたりする結果を導き出してします。言われる側は、もう声を聞くだけでうんざりしてしまい、話の内容に耳を傾ける前に声をシャットアウトしてしまいたくなります。そんな素振りを見て更に熱くなってしまうと、相手に伝えたい事は更に伝わりにくくなってしまいます。

 納得と共感が生まれないと、人のモチベーションは高まらない事が判ってきています。

 出来ない事を、頑張れ、頑張れ、と叱咤激励しても、納得と共感はなかなか生まれません。出来ないことを出来るようにさせたい、と言う周囲の思いは十分に理解出来ます。でも、そんな時は、出来た事に対し、よく頑張ったね、と言った方が、納得と共感が生じモチベーションは高くなるものです。

 そんなの当然ぢゃん、と仰る方もいらっしゃると思いますが、分かっちゃいるけど上手く出来ないと言うものでもあります。

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2009年7月21日 (火)

発達障害 目標設定の第一歩

 目標と言うものは、出来ない事が出来るようにするようにする為のものだと考えている人達がいる。それは、家族であったり、専門家であったりする。その為、実現不可能な目標が打ち立てられたりすることがある。確かに出来ない事が出来るようになれば良いに越した事はない。しかし、何度も失敗を繰り返し学習性無力感が生じてしまっている発達障害者にしてみれば、出来ない事を出来るようにする目標はしんどい。
 彼等は、子どもの頃から達成が不可能を目標の達成を要求され、努力を要求されているが多い。そして、どうせ取り組んでも上手く行かないと言う諦めの見通しを持ってしまう。更に、エスカレートし、十分に出来る事でさえも、どうせ取り組んでも上手く行かないと言う諦めの見通しを持ってしまっている事が多い。

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2009年6月30日 (火)

発達障害 果たしてロールシャッハ・テストで確定診断の参考となる情報が得られるのか

 発達障害か、統合失調症か、精神科医が確定診断に戸惑った際、心理検査の依頼がある。WAIS-Rやロールシャッハ・テストを用いて欲しいと検査項目まで指定されてくる事があるのだが…

 果たしてロールシャッハ・テストで確定診断の参考となる情報が得られるのだろうか。

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2009年6月14日 (日)

ダウン症の発症率

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 一般に、ダウン症の発症頻度は、民族間・社会体制・貧富の差等に関係が無いとされています。日本では約1/1000程度とされています。

 35歳までの出産が多いことから、約80%のダウン症児は35歳以下の母親から生まれています。しかし、発生頻度は、母親の加齢が進高くなると言うことが広く知れ渡っています。これは、加齢により卵子形成過程に起こる染色体不分離の増加の結果であるだろうと考えられています。 しかし、過剰な染色体は父親由来のこともあり、母親由来ばかりではありません。父親由来と母親由来との比は、4:1といわれています。

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2009年6月12日 (金)

トラウマ反応について

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トラウマ反応を分類すると…
 正常反応
 急性ストレス反応
 外傷後ストレス反応
 適応障害

いずれの場合にも原因となるトラウマの苦痛を和らげようとする行動や心理的変化が現れる。
 意識的なものが、対処行動。
 無意識的なものが防衛機制。

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2009年6月11日 (木)

発達障害 事例を通して得られた情報を阻む壁

 心理療法を多くの発達障害を抱えた人たちが利用するようになり、それなりの効果が上がっているように感じる。でも、そこで得られた知見は、事例検討が中心の為、倫理とかの壁に挟まれてなかなか公にならない。特定の研究者・臨床家達の所には情報が蓄積されている。しかしそこから情報はなかなか出てこない。これは第一の壁だ。それでも知見を得ようとするなら、研修会だの、講演会だのに参加すれば得られない事も無い。ただ、情報を得ようとするとお金が必要になってくる。特定の研究者・臨床家達は情報がお金になることを知っている。だから情報を出し渋る。これが第二の壁。

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2009年6月 9日 (火)

発達障害メモ 成人男性における身体表現性障害

 これはあくまでも臨床経験に基づくものです。

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2009年5月26日 (火)

カウンセリング・精神療法 ポジティブなフィードバックがネガティブなフィードバックに

 ポジティブなフィードバックを行う際に気をつけないといけない事がある。ポジティブなフィードバックを行う事が必ずしも適応的な行動を強化するとは限らないのだ。案外、ポジティブなフィードバックを行えば適応的な行動を強化されるものだと信じている治療者は多い。しかし、ポジティブなフィードバックを行う事が反って、治療者が強化しようと考えている適応的な行動を思い止まらせようとさせてしまう事がある。

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2009年5月19日 (火)

発達障害 統合失調症から発達障害と診断されるケースの増加

 今後、明確な幻覚妄想と思路障害を欠き、明確な契機なく思春期発症の社会不適応と言う経過で統合失調症と診断された人の診断が変るだろう。

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2009年5月 7日 (木)

発達障害 自閉症と扁桃体との関係

 近年、アメリカでは1日あたり67人が新たに自閉症と診断されている、と言われ、増加傾向にあり、注目が集まっている障害である。

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2009年5月 3日 (日)

発達障害 自閉症と精神分析の昔話

 昔、昔、精神分析家たちは、自閉症の患者さんが自分のパンツをトイレに流す行為を、パンツと一緒に自分の過去を流している、なんて真剣に論じていた時期があった。そんな光景を何度も目の当たりにし、目茶苦茶胡散臭く感じた。よくもまぁこんな事を着想したもんだ。着想している時の精神分析家の精神はどうなっていたんだろうね。

 今となってはそんな事を真剣に論じ合う事はなくなり、笑い話になっている。こんな出来事があったなんて事は、闇に葬られてしまっている。時々、当時の事を覚えている人が掘りかえしますが・・・

2009年4月29日 (水)

発達障害 インターネットで自己診断する危険性

 インターネットは、発達障害に関する一般的な情報を得る手段としては素晴らしい。しかし、自己診断に使う場合は注意した方がいい。テクニカルターム(専門用語)を適切に把握出来ていない事が多く、臨床経験がないが故に生じる概念の捉え違いが多くある。また、場合によっては、テクニカルタームを自分に都合よく解釈してしまう時がある。その為、適切に自己診断出来ていないことが多い。

2009年4月28日 (火)

発達障害関連の記事のインデックス

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 【ご案内】
  発達障害関連の記事のインデックスです。

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 個人的な見解
 治療・療育の為のメモ
 症状
 ADHD(注意欠陥多動性障害)・ADD(注意欠陥障害)関連
 学習障害(LD)関連
 発達性協調運動障害(DCD)関連
 心理検査・スクリーニングテスト
 臨床の中で感じた事のインデックス
 発達障害の症例・事例
 発達障害と食物関連
 支援本・グッズ
 家族トレーニング関連
 発達障害関連学会での出来事
 発達障害のその他の話題┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

2009年4月27日 (月)

発達障害 納得のいく医療

 症状が改善されもう半年以上になるので減薬をして欲しいと頼んだのに主治医が減薬をしてくれない、と言う成人の発達障害者やその家族からの訴えはよくあります。

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2009年4月22日 (水)

カウンセリング・精神療法 臨床心理士が記す紹介状

 転居や退院後の通院困難等のやむを得ない事情により他の医療機関に移る患者さんが時々いる。移った先でもカウンセリングや心理療法を継続したいと考えている人は比較的に多い。そして、その内の多くが、効果を実感したので、出来れば継続した技法や治療目標が良い、と希望する。

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2009年4月16日 (木)

ADHDとADD アラキドン酸が神経新生を促す

 妊娠中から生後発達期(脳の発達期)に生じる微細な神経回路の形成障害が、将来の疾患発症の脆弱性基盤(発症し易さ)に関係するという「神経発達障害仮説」が注目を浴びている。そして、微細な神経回路の形成障害が、統合失調症、気分障害(そううつ病)、ADHD、強迫性障害等の脳機能障害の発症し易さとの関連していると言う考え方が徐々に広まっている。そして、こうした脳の機能障害では、周囲の不必要な雑音などが意識に上がらないようにシャットアウトするフィルター機能に障害が生じる症状が見られます。

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2009年4月13日 (月)

発達障害 『自閉』を説明出来ますか???

 自閉とは、人に合わせるより自分の時間や世界を大切にする傾向。

 こんな風に私は理解して、患者さんに説明をしています。でも、自閉って何、と尋ねられて、自閉と言う言葉について説明するとなると、難しいですよね。

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アディクション セックス(性)依存のチェックリスト

 嗜癖と書いて「しへき」と読みます。英語では、アディクション(addiction)と言います。意味は、「分かっちゃいるけどやめられない」と言う意味。つまり、病み付き状態=依存症の事を指します。

 病み付きと言えば、麻薬・覚醒剤等の薬物やお酒等の物質への依存が頭に浮ぶ人が多いのではないでしょうか。薬物依存とか、アルコール中毒とか、ニコチン依存とか耳にする機会が多いので、頭に浮びやすいのでしょう。この他にも、ギャンブル依存(病的賭博)、買い物依存、携帯電話依存、パソコン依存等などがあります。これらの逸脱行為はみんなみんな、嗜癖=病み付き=依存症なのです。DSM-Ⅲ-Rと言うアメリカの精神疾患の診断マニュアル以降、必ずしも禁断症状(離脱症状)が必要ではないとされたことで、一気に依存の診断が拡大していきました。そのため、セルフ・コントロールの障害や習慣化した行動に対して、『嗜癖』に結びつける傾向が強くなっりました。そして、配偶者や恋人への暴力・ドメスティック・バイオレンス(DV)やストーカー行為も嗜癖に。ネット依存も嗜癖。これから紹介する性依存も嗜癖。夫々皆、「分かっちゃいるけどやめられない」ですもんね。

 しかし、しかし、このように物質以外のものにまで『嗜癖』の概念を広げていくことは、精神医学の中では確立しているとは言えません。このような概念で捉えている人たちもいると言う位にご理解頂ければ幸いです。

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2009年4月 6日 (月)

発達障害 診断基準に従えば従うほど、成人期以降に発達障害と診断されにくい

 発達障害だと思って精神科を受診しても、発達障害ではありません、とあっさり否定されてしまう成人期になって発達障害が強く疑われる患者さんは多い。双極性障害、解離性障害、統合失調症と診断されてしまうケースが多い。そして、誤った治療で症状が複雑化してしまうこともある。

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2009年4月 5日 (日)

発達障害 重ね着症候群(layered-cloths syndrome)診断

重ね着症候群(layered-cloths syndrome)
 
重ね着症候群には、前景に種々の精神症状が存在する。背景にある発達障害の障害の程度が軽いことが多いので、発達障害の存在に気付き難い。更に、小児期に発見されていないため、症状は複雑になっており、診断基準のクライテリアを満していない事が多い。つまり、発達障害による脳の機能の障害は、部分的で特異的なものになる。従って、診断基準に依存する発達障害治療の経験が乏しい治療者の場合、診断の際、発達障害を除外してしまうことが多い。

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2009年4月 3日 (金)

発達障害 治療者の無配慮

 発達障害の患者さんは、治療場面で状態を具体的、的確に伝えるのが苦手な人が多い。また、緊張したり、話が脱線して大切な事を伝えるのに時間が掛かってしまい、時間終了となって伝え損なってしまう事も多い。伝え損なうのを防ぐために伝える事を事前にメモしていっても、伝え損なってしまう事がある。意気込めば意気込むほど、脳が誤作動を起こしてしまって上手く行かない。なかなか厄介。そして、治療終了後、思いを伝え損なったと落胆しながら帰路につく、と言う話はよくあることだ。お気の毒様。

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2009年3月31日 (火)

発達障害 体外受精でのリスク

 自然妊娠で赤ちゃんを授かるのが生き物として望ましい姿であるのだろう。しかし、夫婦のどちらかに問題があってなかなか赤ちゃんを授からない(不妊)場合、どうしても赤ちゃんが欲しい、と言う気持ちが強くなってしまう夫婦もいます。そんな時、体内で行われる卵子と精子の受精を体の外で行い順調に受精・分割した胚を子宮内に移植する体外受精を考え場合が多いのでしょうね。

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2009年3月26日 (木)

発達障害 発達性言語障害

 発達障害を専門的に扱っていない臨床家には馴染みが少ないが、発達性言語障害と言うものがある。

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2009年3月21日 (土)

発達障害 ヘルメットを着用し衝撃から脳を護れ!!!

 イギリスの女優のナターシャ・リチャードソンさんが、スキー中に転倒し、頭部強打し、それが原因で死亡した。転倒時、ヘルメットは着用していなかったと言う報道を機に、スキー場でのヘルメット着用をめぐる議論が再燃している。着用して効果があるのか、義務化にするべきなのか、と言う事で意見が対立しているのだそうだ。ヘルメット着用することで頭部外傷の60%を避けられる、と言う意見を支持している専門家がいる。一方で、ヘルメットで負傷の程度が軽くなるとも言いきれない、と言う考え方を支持する人達もいる。ただ最近の動向として、ヘルメット着用する人が増えていることと子どものヘルメット着用を義務付けするようになった国があると言う事は事実のようだ。

 私は、12歳未満の子どもはスキーに限らず自転車の乗る時もヘルメットの着用した方が良いと言う立場をとっている。たかがヘルメットぐらいと思うかもしれないが、頭部強打による脳の損傷は比較的生じ易いのだ。脳は頭蓋骨に護られているから安全だと考えている人がいるかもしれない。しかし、頭蓋骨の中に納まっているから損傷し易いのだ。頭蓋骨の中に脳が納まっている状態と言うのは、小さな凸凹のあるタッパの中に豆腐が入った状態に似ている。そんなタッパを衝撃を与えたらどうなるか。高い確率で、微妙に豆腐は崩れてしまう。同じ様に頭蓋骨に衝撃が加わると脳にMRIやCTでは捉えられない微妙な損傷が起きてしまう可能性のだ。発達期の子どもの脳に微妙な損傷が起こると、脳の健康な発達に支障を来たす可能性がある。特に、司令塔の役割を果たしている前頭前野(おでこの裏側辺り)は、衝撃の力が集まり易く、損傷し易い部位だとされている。そんな重要な部位を護ることはとても重要である。

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2009年3月11日 (水)

カウンセリング・精神療法 短時間診察での精神科医と患者との間に生じるズレ

 短時間の診察では、精神科医と患者との間にズレが生じてしまう。

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2009年3月 9日 (月)

発達障害 障害年金受給大作戦 誤診の勧め

 発達障害と言う診断名での障害年金の受給は難しいと言うのが相場である。しかし、発達障害であるのに他の精神科疾患と診断されたお陰で現在障害年金を受給している人は少なくはない。

 発達障害、としっかり診断されると年金受給が難しく、誤診されると受給出来る。これって何だか変ですよね。

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2008年12月12日 (金)

発達障害 多くの症例を知らない専門家

 随分前の話になる。日本の発達障害の治療の大御所である某先生は、討論の中で、100例以上知らない人には自閉症を語って欲しくない、と語ったことがある。確かに仰る通りである。とても奥が深く、一人一人微妙に症状が違っており、数例だけの経験では何ともならない事の方が多い。例え、100例以上知っていたとしても戸惑う事はある。

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2008年12月 8日 (月)

発達障害メモ 薬を減らすのが目的ではない

 併存障害(発達障害と一緒にある病的な状態)がある場合を除き、基本的に発達障害の人には精神薬が必要でない、と記載されている一般向けの発達障害関連の本は多々ある。私の臨床経験からしても、確かにその通りだと思う。

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2008年11月25日 (火)

発達障害 統合失調症の人と発達障害の人

 統計とかとっていないので、あくまでも経験的に感じることです。

 集団療法の場での統合失調症の人と発達障害の人の他の参加者に対する認知には違いがある。その違いとは???

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2008年11月 1日 (土)

発達障害 リタリンの代わりになるか???、この薬

 乱用する輩が多く、リタリンが処方できなくなった。
 困った。困った。困った。
 あれは、効く人には物凄く効く素晴しい薬だった。
 処方出来なくなった所為で調子を崩す人が続出した。

 その後、リタリンに代わり、コンサータが登場。
 あれはあれでアメリカでも好評の良薬。

 しかし、日本では成人には用いる事が出来ない。
 子供のみ処方が許されている薬。
 子供の頃効いたので 成人になっても継続処方
 なんてこともあるらしいが、
 まぁ、成人期になって診断が下った人には縁のない話。

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発達障害 発達障害はトラウマの塊

 発達障害と言うのは、トラウマの塊のようだ。子どもの頃から、脳の機能の障害が原因で物事が円滑に行えない事が多く、自分だけ出来ない、と言うコンプレックスを抱きがち。そこに、しっかりしなさい、と親からの強烈な精神的な圧力が掛かる。どんどん自信喪失。親からの精神的な圧力は正しいものだと信じ、蓄積していく。更に、学校ではからかわれたり、虐められたり。こうやって、トラウマは作られ、PTSDの下地は完成していく。

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2008年10月31日 (金)

関係者会議 丁寧な対応は無理

 先日、処遇困難の発達障害者の方針を決める為に関係者が一同に介した。今後の方針は概ね一致したが、唯一意見が割れたところがあった。丁寧に進めて行きたい、と言う私と、多くのケースを抱えており丁寧にできない、と言う他の関係者との意見の食い違いだけでした。

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2008年10月23日 (木)

発達障害 発達障害者とクレジットカード

 成人期の発達障害の人の中には、趣味に没頭して、ついつい浪費してしまう人が少なくはない。自分の収入に見合ったお金の遣い方をしていれば問題ないが、収入以上に遣い込んでしまう為、家族と衝突する事も少なくない。中には多額の借金や窃盗などをする人も見かける。また、クレジットカードを作って借金三昧なんて人もいる。今回は、そんなクレジットカードに纏わる話です。

【ケース1】
 障害年金で細々と生活している発達障害者(60)は、通販を利用する際に、現金決済は行っていません、と言われて、生まれて初めてクレジットカードを作った。いつもお札が財布の中に何枚も入っていたので、それを見て安心し、浪費しいる事に気付かった。周囲も事ある毎に、浪費をしないように注意を促したが、1ヵ月後、カードの利用明細書が届き、20万円と言う金額にびっくり。直ぐに相談してくれた事が幸いし、カード契約を解約。多額の支払いは残ったが、それ以上に傷口を広げる事はなかった。因みに、月の収入は、家族の援助もあり12万円。

【ケース2】
 この発達障害者(36)は、嫌なことがあると、モノを買って気を紛らわす。仕事をしていた時は、現金払いだったが、失業後から就職した時に作ったクレジットカードを使い始める。限度額一杯買い物をしたが、支払い困難に陥った。更に、目先の返済に気を奪われ、サラ金に手を出した。こうした事実を隠していたばかりに、気づいた時には借金が数千万単位に膨れ上がる。結局、自己破産手続きを行う羽目に。

【ケース3】
 裕福な家に生まれたこの発達障害者(45)の場合は、クレジットカードそのものの理解が出来なかった。行き過ぎた趣味を追求する為にクレジットカードを利用。支払いは家族が滞りなくしていたので、家族からの小言は常日頃の出来事だった。利用限度額がどんどん増えていくのは自分が社会から信用されている証、と勘違いして捉え、どんどん利用。介入して、カード利用は減ったが、限度額の理解は改まらず。

 これらはほんの一例に過ぎない。

 今のご時世、支払能力のあるなしに関わらず、クレジットカードが比較的簡単に出来てしまう。そして、クレジットカードがどんなものなのか、想像出来ぬままカードを作って、利用してしまう。発達障害であろうがなかろうが、目の前でお金の遣り取りが行われないクレジットカード決済は、支払い金額が把握しにくいので、トラブルが生じることがある。あくまでも私の印象としては、発達障害の人の場合、クレジットカードのトラブルを背負い込む可能性が高いような感じがする。

 クレジットカードは便利であるが、発達障害者にとっては、トラブルが起き易いツールである。カードのご利用は計画的に、ではなく、カード発行は慎重に、である。

2008年10月21日 (火)

ADHDとADD アルコール・薬物依存の併存

 或るADDの患者さんは入眠導入剤を処方されているが非常に寝つきが悪いので、自家処方と言う事で大量の飲酒をしている。その為、すっかりアルコール依存状態に陥ってしまっている。実は、ADDの患者さんの中には、眠れないから酒や禁止薬物を自家処方している人が多く、ADDとは診断されないでアルコール依存・薬物依存とだけ診断されてしまうことがある。

 幸いこの患者さんの場合、主治医が気付きADDとアルコール依存の治療をした。薬物治療の効果は覿面であった。それ以後、酒を自家処方せずに過ごす事が出来ていた。

 数年経った或る日、寝つきが悪い日が数日続いたので、主治医と相談して増薬してもらった。そんなことが数回続いた後、この患者さんは、薬を飲んだら直ぐに眠らないと気が済まなくなってしまい、どんどん薬が増えていった。昼夜を問わずふらつき、転倒し怪我が絶えない毎日であったが、それでも薬を欲しがるようになった。挙句に、夜間トイレに行く時に転倒し大きな怪我をするので、トイレに起きなくて済む様に薬を増やして欲しいと言い出すありさま。普通だったら、減らして、になるんでしょうが・・・。この時点で、薬物依存になっていたようだ。見当識にも問題が生じていたので、周囲は心配したが、本人は薬が増える事に至って満足そうだった。勿論、本人には薬物依存であると言う病識はなかった。また、主治医も巻き込まれてしまっていたようだった。

 結局、適正の量に戻ったが、こうした依存症を併存するケースはよく見かける。もしかしたら、アルコール依存、薬物依存、と診断される患者さんの何割かが、実はADDなのかもしれない。

2008年10月19日 (日)

発達障害 何だか嬉しい言葉を頂く

 治り方のノウハウを求めた。しかし、それは存在しなかった。outlandos先生とハウツーを考えることが大きかった。一緒に考えて貰っているのが嬉しかった。outlandos先生が悩むのを見て、自分の抱える問題って、outlandos先生も対処に困るくらい大変なもんだと思えた。最初は、outlandos先生ばかりが知恵を絞りだす。そして、自分が試し上手くいった。悔しいけれど…。その内、自分でも知恵が絞り出せるようになった。そして、試した。上手くいった。コツを掴みさえすれば、自分にも出来るんだと思った。問題が起きる。何とか乗り越える。目立つ問題から目立ち難い問題へと扱える問題が増えた。コントロール出来る実感が持てた。

 outlandos先生は言う。基本になる考え方を育てていくことが大切。それは、自分の問題として考える姿勢や如何に工夫するかだと言う。セッションの中で、具体的に考え方が提示される。ああこう言うことをすれば良いのか。分かった感じがした。いきなり、それだけを言われても分からなかっただろう、具体的に示して貰わなければ…。やっぱり、一緒にトレーニングに付き合ってもらってよかった。背負ってきた問題は大きかったが、振り返ってみると、問題はかなり軽くなったように思う。

2008年10月 7日 (火)

発達障害 教育現場の無理解

 現在、子育てをしている発達障害の女性の支援をしている。彼女の子どもは幼稚園に通っている。しかし、症状があるが故に彼女は幼稚園での役割を果たせていない。その為、幼稚園や他の父兄と揉めるのだそうだ。こうした現状をどのように対応したらいいのか、保健所の精神保健福祉士と保健師に相談を持ちかけた。障害をオープンにして幼稚園の支援を受けられないか、と尋ねた所、保健師から、この市の私立幼稚園では支援が期待出来ないばかりか下手をすると家族の問題を理由に通園日が制限される可能性があるのでオープンにしては駄目、とアドバイスを貰った。

 発達障害、特別支援教育等と言葉は溢れ、発達障害者支援法や改正学校教育法により適切な支援が義務付けられるようになったのに、教育現場の一部では理解は進んでいないなぁ、と痛感した。

 発達障害と言う事で、体制が整わない、適した教育が出来ない等のもっともらしい理由をつけて小学校への入学拒否をする自治体があると噂に聞く。また、入学を許可しても行事の日は登校禁止言われたりすることも。家族は子どもの事でこれ以上トラブルが大きくなるのを避けようと考え、寝入りして、こうした現実を隠してしまうことが多いらしい。こう言うケースは、どんどん問題をオープンにしていっていかないと、状況は変らないのかもしれない。ただ、支援者がなく戦うのは辛いので、発達障害者全体の問題と位置づけていかなくてはならないのだろう。

2008年10月 6日 (月)

発達障害 味噌も糞もTEACCH

 TEACCHとは、「自閉症及び関連するコミュニケーション障害の子どものための治療と教育(Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped CHildren)」の略である。アメリカでは、1960年代からTEACCHは療育プログラムとして実践されている。その手法は、世界各国で評価され、広汎性発達障害者を学習面や生活面で支援する有効な手段として用いられている。

 私は、TEACCHに関して専門的な教育を受けてきている訳ではないので、そんなに詳しくないが、TEACCHの基本理念をこんな風に捉えている。
  
専門家と連携する。
  
大人が歩み寄り、工夫する。
  
個別プログラムを作成し、人生全体を見通す。
  
夫々の特性や機能に合わせ、環境を構造化する。

 どれも日々の臨床の中で試行錯誤を繰り返した結果、当然のように行っている事ばかりで、重要さは認識しているつもりである。どれを欠いてもやりにくい事ばかりなので、何故こうした対応が必要なのか、それなりに認識しているつもりである。

 TEACCHの事でちょっと気になった事がある。TEACCHは大学院で専門的に学んできたので詳しいと言う専門機関の専門家とケア会議で意見交換をした時の事である。参加者は夫々に専門的に学んできたと言うこの専門家の専門性に敬意を払い、支援方法に耳を傾けた。しかし、構造化は大事にするのだが個別化が軽視されている事が気になった。よく分からない者が専門性にケチつけるのは失礼(問題が生じた時点で意見をしたら良い)と思い、その場は、意見を尊重した。

 支援が悉く失敗したので、緊急のケア会議を開いた。TEACCHが上手く行かなかった理由が分からない、との事だったので、構造化の重視・個別化の軽視を指摘すると(つまり、各自の特性や機能を無視すれば適切な支援は難しい、と言う事だ)、気付いた。

 こうしたケースは今回に限った事ではない。しばしば遭遇するケースである。TEACCHって言うのは、各自の能力に合わせて、学んだり取り組んだりするためのより良い方法を駆使しながら、その個人が達成可能と考えられるより高いレベルのパフォーマンスを実現しようとするもので、単なる一つの技法ではないような気がする。発達障害者を理解することなく、何でもかんでもTEACCHを用いたら良いと言うやり方は、ちょっと…

2008年10月 3日 (金)

発達障害 厳密に言えば『発達障害は治らない』は誤りだ

 発達障害は治らない、と言う言葉が独り歩きしている。これは完全な誤りである。厳密には、発達障害は治らないではなく、脳の機能障害は治らない言う事である。発達障害は、機能障害ではなく適応障害である。そして、発達障害の治療において、治療とか、教育とか、支援とか、配慮とかが必要とされるのは適応状態を保つためにである。

 余り知られてはいないが、発達障害と診断する際に、「その発達の問題によって社会的な適応が損なわれているもののみを障害とする」と言う除外項目がある。そもそも発達障害と言うのは、発達障害がベースにあって適応障害を起こしている場合にのみ診断されるものである。脳の機能に問題があっても、他の能力を用いて補う事が出来れば、発達障害と診断出来ななってしまうのである。その辺りを知らないで、発達障害は治らない、と信じる当事者、その家族、専門家が多く、偏見に発展していることは嘆かわしい。

【関連blog】
 発達障害 PMT(Parents Manegement Training) 家族の言葉
 発達障害 『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training)をして欲しいと感じている家族は多いが…
 成人期の発達障害 受診をしたがらないケースは如何したらいいの???
 『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training) 家族に対する私のセラピー
 ADHDとADD 『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training)について

2008年9月26日 (金)

発達障害 継続中のケア会議の中で感じたこと

 発達障害者との関わりに慣れていれば大した事のない普通のケースであっても、不慣れな人にとっては超難解例になってしまう。専門的な知識はあれどその知識を運用する知識がないので、関わり難いのは仕方がない。そのため、私は、不慣れな専門家には、わからないことがあったら慣れている人に相談しなさい、その方が早く関わりに慣れる、と言って来た。そんな事もあって、この間、関係者及び発達障害者の支援と言う事で、複数のケア会議に連続して顔を出して来た。そこで、関係者が手を焼いている対応が分からない困難ケースに関して、具体的に対処法を教えて来た。

 ケア会議が回数を増していく中で、参加者の多くが発達障害者に対する関わりを学んでくれている事を実感している。ケースを通してノーハウを示して来ただけであったが、それぞれが現場で実践し、関われると言う実感を持てるようになっている。

 一寸前までは発達障害の人の言動が全く理解出来なかった。目の前の言動ばかりに目が向き、心理に目が向かなかった。発達障害者の言動には理由がある事を知った。最近では、状況を整理し、話を聞いていくことで理解出来ると考えられるようになってきた
 
環境調整って大切。問題が起こった時、発達障害者の問題ではなく関わる側の問題として捉えるようになってからは、発達障害者の言動が変った。関わる側の言動が発達障害者に不適切な行動を促進させていたことを痛感させられた

 こんな声が聞かれるようになってきた。皆、成長している。理解して関わってくれるサポーターが増えることは非常に嬉しい事である。

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2008年9月22日 (月)

発達障害 現在の特別支援教育と福岡小1殺害事件

Photo  上の図は、障害を持った親が障害を受容していく過程を表したものである。障害受容と言うのは、ショック→否認→悲しみ・怒り→適応・再起(これからの見通しを持つ)と言った具合でなされていく。こんな風に辿っていくのだが、適応・再起はするけれど決して、その他の反応はなくなる訳ではない。適応・再起をしながらも、状況によって強くなることがある。障害受容と簡単に言うけれど、受容には支援が必要な事が多い。

 福岡で小1生が母親に殺害されると言う事件が起きた。殺された小1生の顔貌から若しかしたら発達障害があるかもしれない。若しかしたら、家族内に発達障害は多発する傾向もあるし、障害受容出来ずに母親が我が子を殺害してしまったのでは、と嫌な予感がした。悪い予感は的中。殺された小1生は、1つのことに集中できなかったり、突然走りだすなど予想できない行動を取ったりすることがあり、通特別支援学級に在籍していたらしい。加害者である親は、子どもの事で悩んでいるたらしい。

 特別支援教育と言うものが整って、障害児童・生徒は、教育現場で配慮されるようになってきたが、親の支援はなされないまま。障害を持った子供を抱えると言った大変さがある上に、家族内に発達障害は多発する傾向があり、親が同様の障害をもつケースも多い。そう言う意味では、障害児童・生徒同様の支援があっても良いのではないか。しかし、実際にそう言った支援は行われていない。特別支援教育の問題がこんなところで露呈した。
 医療現場ですら、PMT(Parents Manegement Training)と呼ばれる家族の支援を行っているところは少ない。重要さを実感している専門家が少ないので、専門知識量が乏しい教育現場でPMTのような家族支援が行われないのも無理はない。今回の事件を教訓にして、特別支援教育とPMTはワンセットにして行われると良い。更には、本当に発達障害の治療実績がある専門家を教育現場に多く配置する事を望む。発達障害の治療実績がある専門家を雇うと、お金が掛かると言うことで国や地方自治体は消極的であるが、人材を育成していく為にも配置すべきであろう。知識だけがあっても知識を運用する知識や経験がない専門家は直ぐに役に立たない。

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2008年9月19日 (金)

発達障害 成人期の発達障害(基本編)

 成人期の発達障害と言うのは、比較的新しい分野です。例えば、ADHDのような障害の場合、加齢と共に症状が軽減し、良くなると信じられてきました。未だに多くの専門医ではない医者の多くがこの偽りの情報を信じています。しかし、そうではない事が分かってきました。症状が目立たなくなるだけで、障害が残存しているケースが多かったのです。

 成人期になって発達障害と診断されるケースは、乳幼児検診で見落とされてしまったケースです。凡そ10%程度と考えられていますが、もしかしたらもっと多いのかもしれません(ADHDは20人に1人と言われている位ですから)。そして、症状と言うのは、多岐に亘ります。そして、幼少期から変らない症状もあれば、加齢と共に変化(消失・出現)する症状もあります。そして、年を経るに従ってベースにある発達障害特有の症状とは別に、性格特性や心気症などの併存障害が生じてきます。発達障害と言うのはこう言うものだと考えていただけるといいかもしれません。

 尚、発達障害は、スペクトラム(連続体)と言われるものなので、どこを境に異常と正常との境界線を引くかは、診断する専門家に委ねられます。従って、非常に分かりにくいもので、知識も必要ですが、より臨床経験が必要になってくると思います。

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2008年9月16日 (火)

発達障害 医学生を相手に発達障害を語る

 数人の小児科医を目指す医学部の1年生が、多重人格に興味がある、と言うことで私のところにやってきた。多重人格と幼児虐待との間に関連性あるとされていることからどんな風に治療を行っているのかを知りたかったらしい。

 現在関わっているケースを通して話を進めて欲しい、と予め医局より具体的な要望があったので、それにそって話を進めていった。医学生というものの知識は乏しく殆ど素人。現場体験と言う感じであった。

 一通り話を終えると、虐待に関して質問が集中したが、発達障害と虐待の関連の質問がなかったので、付け加えさせてもらった。医学生達には、『発達障害=知的障害』と言う認識しかなかったので、その辺りを修正してから説明をした。

 そして、最後に、「発達障害をしっかり診療できる人が少ないので、診断を受けるのに随分長い間待たなくてはいけません。これでは早期療育が大切と言われているのに、療育に繋がらない。小児科医の卵のあなた達が発達障害に詳しくなって診療が出来るようになると、その分発達障害を抱えた子供達が救われます」と訴えた。

 医学生達にこう言う指導も大切かな、と思うのである。

2008年9月10日 (水)

発達障害 PMT(Parents Manegement Training) 家族の言葉

 発達障害は脳の機能の障害なので、治る事はありません。しかし、他の能力で補う事は可能です。

 軽度の発達障害の場合、こんな話を本人や家族にします。

 ある日、ある発達障害者の家族が、こんな事を語りました。

 実は、『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training)を受ける内に、自分も不適応状態に陥って症状が問題化してないだけで発達障害だって気付きました。子どもと似たような症状があります。でも、考えてみれば、上手く出来ないことに直面して、試行錯誤して色々な工夫をして、それを身につけて行くと歳をとるに従って発達障害って楽になるものですね。自分自身、劣っている能力を他の能力で補って何とかしてきました。それで、随分楽になり、医療のお世話にならずに済んだと思います。

 多くの軽度発達障害者に何か希望の持てそうな話でした。ただ、上手く出来ないことに直面した時、試行錯誤して自力で色々な工夫をするのは難しい場合もあります。そう言う時は、理解して関わってくれるサポーターに手伝ってもらうと良いかもしれません。

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2008年8月25日 (月)

発達障害 知ってるつもり??? 発達障害の種類

 2005年4月に『発達障害者支援法』が施行され、これまで援助がなかった幾つもの発達障害が認められ、積極的な支援を行う事が定められました。問題の多い『発達障害者支援法』ですが、ここは評価出来るところだと思います。

 発達障害は脳の機能の障害なので、障害される領域によって障害は異なってきます。また、一領域でなく複数の領域で障害が生じることの方が多いので、しばしば障害は重複します。時に、身体面の障害が生じてくることもあります。ただ、診断名は重い障害を優先する、と言う国際な診断の取り決めがあるので、複数の発達障害があるのに一つの診断名で済まされてしまっている事が多い。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
発達障害の種類
  精神発達遅滞(IQ70未満)・境界知能(IQ70~84)知能検査により異なる。
   基本的な認知の発達の問題。
    周りの世界を知り理解する、言葉を覚え用いる等が難しい。
  学習障害(LD)
   学習能力の発達の問題。
    基本的な認知能力は保持しているが、読み・書き・計算等が苦手。
  発達性言語障害
   言語能力の発達の問題。
    言葉の発語や言葉の理解が苦手。
  広汎性発達障害(自閉症スペクトラム障害)
   社会性の発達の問題。
    人の気持ちが判らない。
    人との付き合い方が分からない。
    社会のルールや習慣が分からない。
  筋ジストロフィー等の筋肉病や全身の運動調節の障害として起きる脳性麻痺
   
運動の発達の問題。
    歩く・走ると言った体全体の運動が困難。
  
発達性協調運動性障害
   手先の細やかな動きの発達の問題。
    手指の動きがぎこちなく不器用。
    舌がもつれてはっきりと喋れない。
    道具を用いた運動が苦手。
    微妙な力のコントロールが困難。
  
注意欠陥多動性障害(ADHD)
   注意力・運動のコントロールの発達の問題。
    注意力・集中力・行動コントロールが苦手。
    気持ちの切り替えが苦手(嫌なことが頭から離れない)。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 こんな感じで、発達障害は分類される訳ですが、2005年4月以前は、精神発達遅滞・境界知能筋ジストロフィー等の筋肉病や全身の運動調節の障害として起きる脳性麻痺を除き、発達障害として認められていませんでした。

 尚、このような障害が生活をしていく上で大きなハンディキャップとなり易いので、抑うつやパニック等二次的な障害が生じ易いのが特徴です。そして、二次的な障害ばかりがクローズアップされ、ベースにある発達障害が見逃されてしまう事が多々あります。発達障害の症状は、不適応時に問題化してくるので、薬よりも環境調整が大きな効果をもたらす事が多いです。

2008年8月21日 (木)

発達障害 自分の事を考えて支援してくれる専門家を大切にしよう

 発達障害の治療を受ける時に、自分にあった専門家に出会うことは大切である。出会った専門家が良かった為に、症状はあるものの状態が安定し、その後の人生が楽になるケースは多い。また、その逆で出会いが良くなかったばかりに、状態が拗れてしまうケースも多い。

 従って、自分に合った専門家を大切にしておいた方が良い。理想の専門家を探すのは難しいので、よりよい専門家を捜し当てたら、大切にした方がいい。どんな支援をしてくれる専門家が良い専門家なのか分からず、適切な関わりをしてもらっているのに、気付かないで関係を絶ってしまうケースに出くわす事が多い。勿体無い、と思わずにはいられない。後になって、良い専門家だと気付いても、そう言う専門家の所には多くの人が支援を求めてくる。その為、再度関わって欲しいと思っても予約が一杯で直ぐに時間を取ってもらえないと言うことがある。

 有名な専門家が良いとは限らない。一流大学卒業していたからと言って良い専門家とは限らない。理想的な専門家なんていない。身近にいる自分の事を考えて支援してくれる専門家を大切にしよう。

2008年8月19日 (火)

発達障害 『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training)をして欲しいと感じている家族は多いが…

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training)は、
  ①
発達障害の正確な知識を身につける。
  関わり方を学ぶ。問題行動の対処の仕方を学ぶ。
  治療法を学ぶ。
   と言った三つの柱から成り立っている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 発達障害を抱えた家族は、この三つの柱についての知識を持ち合わせていない事が多い。また、この三つの柱について頭で分かっていても、ついつい発達障害の我が子を目の前にすると、対応が上手く出来ないことが多く、家族が必要以上に罪悪感を抱いてしまうケースが多い。その為、家族が疲れ果ててしまう事も少なくはない。

 多くの家族は、援助を望んでいるのだが、どのような援助が受けられるのか知らない事が多い。発達障害を専門に診療している医療機関や福祉施設では、家族支援を行っている事があるので、どのような支援が受けられるのか、把握している家族は多い。しかし、一般の精神科ではそうはいかない。家族への支援があること自体知らない家族が多い。精神科医も必要だと認めながらもノーハウを持っていないことが多い。従って、仮に支援を求めても、支援は出来ない、と却下されてしまう事も多い。

 PMTを行っている者からすると、多くの支援機関が家族支援と言うことで実施すべきだと考える。PMTが受けることで、家族のストレスが低下し、サポート力がアップする可能性が高いからである。その為には、先ずは、PMTを行って欲しい、と家族が訴えていく必要がある。訴えてもPMTを実施してもらえない(却下されてしまう)かもしれないが、訴えていかないと状況は変わらない。多くの家族からのニーズがあれば、状況は変りやすいものだ。

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2008年8月 8日 (金)

成人期の発達障害 受診をしたがらないケースは如何したらいいの???

 思春期以降の多くのケースを診ていますと、未診断の場合、周囲から見て問題があっても、本人が生活をしていく中で困らなければ、精神科受診をしないことが多いように思います。生活上殆ど困っていないのですから、好き好んで精神科を受診しないのは当然の事です。何らかの問題が起こってから、精神科受診させるのが良いように思います。

 しかし、一部の家族の中には、本人に嘘をついて受診させる方がいます。精神科に受診させると何とかなる、と、家族が錯覚し、気持ちが落ち着くので、強引な受診をさせるのです。ただ、実際強引な受診をさせると、後々までしこりが残ります。ですから、そう言う方法は選択しないようにしてもらっています。
 如何しても子どもの事が気になる、と言う家族の場合、本人の問題ではなく、先ずは家族の問題として家族に精神科受診を勧めます。どんな場面でどんな風に困っているのかを聞いた上で、家族が子どもの症状に振り回されぬ様に快適に暮らせるように『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training)等をしていきます。

 ところで、何のために受診するのでしょうか。

 私は、受診することはそれ程重要だとは思っていません。受診後の見立て・対応・支援が大切だと思っています。そうしたフォローに繋がらない受診は余り意味がないように思います。そういう意味では、嘘をついて受診させると、フォローに繋がらないので意味がないのです。

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2008年8月 7日 (木)

発達障害 言葉の捉え違いを修正するには

 顔見知りと擦れ違った時に、おい、と笑顔で声を掛けられたとする。その時、相手は如何言う事を思ってあなたに声を掛けて来たのか、推測出来ますか。多くの人は、状況・表情・声のトーン等からピンとくると思います。

 しかし、発達障害の人の中には、相手の意図が分からない人が時々います。喧嘩を売られた、怒られた、と見当違いの認識をしてしまいます。例えば、『おい』を「おいこらお前」の『おい』と言った具合に捉えてしまうのです。そして、声を掛けた相手に対して、被害的になったり、攻撃的になったりしてどんどん不適応を起こしていきます。不適応を起こすと、発達障害の症状がどんどん問題化して、更に不適応が強くなっていってしまうんです。もう本当に悪循環です。

 こういう場合、状況を整理し、捉え違いしている所の修正が必要です。しかし、本人は自分で感じている事が正しいと思っているので、なかなか修正しようとはしません。関わっても変わらないですが、関わらないと変らないので、根気良く関って行かなければいけません。笑顔で声掛けされた『おい』を「おいこらお前」の『おい』と言った具合に捉えたんだ、とその時の自分を振り返られるようになるには、相当の時間が掛かります。ここまで振り返られると、修正は比較的簡単になってきます。ただ、修正をしたからと言って、次に同様の問題が生じないとは保証出来ません。

 振り返られるようにするには、相談者と安定した二者関係の確立してから感情や思考等を整理して況を検討していく練習が必要になってくるように思います。

2008年7月30日 (水)

発達障害 勝手に診断書を覗くと碌な事がない

 数年前に、診断書をこっそり覗いたAさん。そこには『自閉症』と記してあった。

 実は、発達障害の知識に乏しい臨床心理士が、WAIS-Rと言う知能検査の所見に自閉症スペクトラムと自閉症とは同じだと勘違いして『自閉症』と記してしまったのだ。更に悪い事に、発達障害の知識に乏しい新人の精神科医が知能検査所見を鵜呑みにして『自閉症』と記載してしまったのである。

 さて、診断書をこっそり覗いたAさんには、『自閉症』と言う診断名の意味が分からなかった。そこで、『自閉症』、『自閉』を国語辞書で意味を調べ、記されていた意味を見てかなりのショックを受けた。そして、引籠る、と言う意味だけが頭から離れなり、俺は自閉症、一人ぼっちで淋しく引き籠る病気、と思い込むようになって、人と距離をとって引き籠る努力をしていた。

 先日、家族からそうしたエピソードを聞いた。Aさんは正しい診断名の告知を受けず、障害の正しい知識を教えてもらうことなく、一人ぼっちで淋しく引き籠る病気であると信じてこの数年間を過ごしてきたのだ。

 早速、主治医にこのエピソードを伝えると、Aさんに対して正式な診断名が告知され、一人ぼっちで淋しく引き籠る病気ではない、と説明がなされた。しかし、なかなか、一人ぼっちで淋しく引き籠る病気、と言う捉え方は修正出来ない。診断書を覗いたことで重荷を背負う事になってしまったようだ。

 診断名を知りたければ、言いにくいかもしれないが、主治医に教えて欲しいと伝えた方が良い。その際、併せて、どんな障害なのか、と聞くことも忘れずに。くれぐれも診断書を覗いて、勝手に判断しないように。

2008年7月27日 (日)

発達障害 関る側が自らタイムアウト

 発達障害者は、周囲を不快にしてしまう能力に長けていると言われる事がある。確かにその通りである。意図的に不快にさせようとする人もいるが、拘り等の症状により周囲が不快に感じてしまう事の方が多い気がする。

 幾ら発達障害の事を理解している専門家であっても、不快な気分にさせられる時がある。こみ上げてくる不快な気分のコントロールをした方がいいのだけれど、如何ともし難い時がある。こう言う場面では、専門家であってもそうでなくても余り変らない。ただ、後々まで不快な気持ちを引き摺らないようにコントロールする事が専門家に要求されている。それが出来なかったら、専門家としての看板を下ろさなくてはいけないのだろうと思う。時々、力で捻じ伏せてしまおうとする人がいるが、こちらが力で捻じ伏せようとすると相手も反発して力を入れるので、更に不快になる。想いが強くなればなるほど、思い通りにならないとイライラしてしまい悪循環になってしまうので、そう言う対応は好ましくない。

 滅多にないが、後々まで不快な気持ちを引き摺りそうな時、私は自分自身に対しタイムアウトしている。5~10分、場を外す。すると、不快刺激から物理的な距離を置けるので、気持ちが落ち着く。不快な気持ちを暴走させないようにする、自分なりの工夫。

 自分自身に対しタイムアウトをすると落ち着くよ。

2008年7月25日 (金)

発達障害 スキルを身につけるトレーニングとはこんなものなのでしょう

 発達障害は、脳器質に何らかの問題が生て起こる機能の障害なので、脳梗塞等と一緒で治りません。でも、治りません、って断言してしまうと何だか致命的な取り返しの付かない障害のように感じる人がいらっしゃるかもしれません。しかし、機能の障害を他の機能を用いて補っていくことが可能です。脳梗塞同様、リハビリをして他の健康な脳の機能を用いて損傷した部分の能力を補って行きます。ただ、障害の程度は十人十色なので一律に成果が得られるとは限りません。軽度であればあるほど、効果はあるように思います。

 さて、脳梗塞ではリハビリなんて言って脳の機能を補うトレーニングをしていきますが、発達障害の場合、何て言うのでしょうね。私は、脳が誤作動を起こさない為のリハビリとか、スキルを身につけるためのトレーニングなんて呼んでいます。
 どんな事をするかと言うと、問題が起こった時にコーチと一緒に問題を振り返って状況を整理しながらスキルを学び、学んだスキルを次に同じ問題が生じた時に試す。そして、その成果や改善点などを振り返り、また学んだスキルを試す。スキルを習得したからそれで終わりと言う訳ではありません。直ぐにトレーニングの成果は生活の中で反映されません。身についても使いこなすのに時間が掛かるので、辛抱がいります。ですから、ひたすらこうしたトレーニングを繰り返し、スキルを身につけていくことが大切になってきます。

 なかなか根気の要る作業です。一つの問題に付きこんな作業が一つ必要になってきます。うんざりする位問題が生じてくるので大変。底なしのように感じられたり、なかなか成果が現れなかったりで、トレーニングを続けるのが嫌になってしまうことがあります。注意が必要です。焦らず、急がず、怠らず、問題を一つずつ着実にこなしていく事がコツです。

2006年7月14日 (金)

反応性愛着障害(reactive attachment disorder)

 反応性愛着障害(reactive attachment disorder)、って言葉を聞いたことがありますか。愛着障害(attachment disorder)と呼ばれていることが多いので、こちらの言葉なら知っていると言う人も居るかもしれませんね。
 この反応性愛着障害とは、必要な世話を適切に受けられないことによって生まれてくる障害の事を指します。近年、子どもに広がっているのではないかと心配されています。アメリカ精神医学会のDSM-�と言う名の精神疾患の分類と診断の手引きには、反応性愛着障害が作られる要因を以下のように示し、病的な養育としています。

 
安楽・刺激及び愛着に対する子どもの基本的な情緒欲求の持続的無視。
 
子どもの基本的な身体的欲求の無視。
 
第一次世話人が繰り返し代わることによる安定した愛着形勢の阻害。
  例えば、養父母が頻繁に代わる事。


 
この反応性愛着障害には、『抑制型』と『脱抑制型』の二つがあるとされています。

『抑制型』
 
世話をする人を過度に警戒し、甘えたいのに素直に甘えられない。優しく関わってくれているのに腹を立てたり、泣いたりする。物凄く矛盾した気持ちを背負っています。
『脱抑制型』
 
初対面の人にも馴れ馴れしく接近し、過剰とも思える程の親しみや愛着を示し、無警戒で相手をよく吟味しません。

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2005年9月22日 (木)

重ね着症候群

  月刊・精神科治療学(第19巻6号・2004年6月)に『重ね着症候群』と言う名の精神科疾患が紹介されています。種々の精神症状を呈する高機能発達障害(自閉症スペクトラム//広汎性発達障害)と理解すれば判り易いと思います。特に成人期になって種々の精神症状を持って精神科を受診し、初めて発見された高機能発達障害者の中に多いようです。私も臨床の現場での浅い経験の中で、よく見かけます。

 主に人格障害と診断されて紹介されてくる人の中に、発達障害者臭さを感じるケースの話を聞いていくと、発達障害を感じさせるエピソードがゴロゴロと出てきて、知能検査で能力間のバラツキが発見され、高機能発達障害の症状があるのに初めて気が付くと言う感じ。実際、種々の精神症状を呈するために、時間をかけて詳しく話を聞いていかないと判らない感じです。

 『重ね着症候群』の論文にも書いてありますが、『重ね着症候群』と診断される高機能発達障害者に対する治療は、自己理解を促進する治療が、反って患者の衝動的な行動を刺激したり、混乱させてしまうと言う結果になってしまいます。更に、論文では、支持的療育的なアプローチが適切な場合が多いと続きます。

 恥ずかしながら、何度か私は痛い目に遭っておりまして、失敗したケースは共通して、人の気持ちが理解出来ない(『心の理論』が理解出来ない)、知能の割りに理解力が低い、沢山の情報を集約出来ない、ネガティブなフィードバックが生じ易い、プライドが高い等の特徴がある感じです。自己理解を促進する関わりは、その場では理解があるのですが、家に帰ってセッションを振り返っているうちに、否定されたと言う思いが強くなってどんどん腹が立ってくるパターンばかり。一旦、関係が崩れると、ネガティブなフィードバックをする人と認識されてしまって、関係修復がもう大変。とりあえず、時間をかけて関係修復するのですが…

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