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臨床の中で感じたこと

2011年2月 5日 (土)

成人した障害者を抱えた家族は再発防止のため支援して当然なのか???

 成人した障害者を抱えた家族は再発防止のため援助をして当然、と考える医療従事者は多い。家族なのに協力をしない、と言う愚痴をよく聞くのも事実である。また、障害者からも、家族の非協力さに対する不満を聞く。

 冷静に考えると、家族に援助義務があるかと言えば、そうでもない。援助は家族の自発的な善意のようなもので支えられている。従って、強制を強いるものではないような感じがする。

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2011年1月15日 (土)

カウンセリング・精神療法 どんな風に良くなっていくの???

 病気の症状って一体何なの???。
 どんな風に良くなっていくの???
 このしんどさっていつまで続くの???
 どの位、良くなっているの???
 治るってどんな事???

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2010年11月16日 (火)

カウンセリング・精神療法 セッションの中止を宣言されて…

 全ての患者さんに合う精神科医や臨床心理士は存在しない。また、全ての患者さんに合わない精神科医や臨床心理士も存在しない。合う、合わないは、患者さん夫々に違う。とても評判が良い精神科医なのに全く合わなかったなんて話も耳にするし、最悪なんて囁かれているのに物凄く良かったなんて話しも聞く。

 合わないと感じている精神科医や臨床心理士から長々と治療を受けるのは、私は治療的でないと考えている。時にそういう状態を、害毒であるとか、人災とか呼んでいる。そして、インテーク(初回セッション)の段階で、もしも合わないと感じることが続くようなら中止を申し出て欲しいと言う事にしている。直接言い難ければ、リファーした精神科医に申し出て欲しいと話す事にしている。多いのか少ないかは計り知れないが、年に1度あるかないかの割合で、中止の申し出がある。申し出があった時は、申し出る事が出来た事を嬉しく思う反面、正直言って良い気持ちになれないのも事実。

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2010年10月22日 (金)

臨床心理士 教育領域から医療領域への転向は楽ぢゃない

某精神科医より相談。

 『精神科を立ち上げ、臨床心理士を雇ったんです。スクールカウンセラーの経験があると言うことで雇ったんですが、医療の領域での経験がないので、さっぱり役に立ちません。如何育てていったら良いのでしょうか???』

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2010年10月 5日 (火)

カウンセリング・精神療法 ニワトリが先か???、卵が先か???

 ニワトリが先か、卵が先か、なんて論争がある。事実は一つではなく複数かも知れないけれど、考え方次第で色々な解釈って出来るよな、と思う。しかし、反面、どっちが先なんだろうね、なんて答を求めようとしたりする。答がでると、すっきりするから。

 そんな論争であったが、先頃、終止符が打たれることになった。ニワトリが先らしい。最新のテクノロジーを駆使しての結果らしい。呆気ない幕切れ。

 こんなニュースを聞き、以前、この言い回しが大好きだった患者さんの事を思い出した。

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2010年8月22日 (日)

発達障害 発達障害と付けば、まだまだ本は売れる

 医療系の某協会が、会員向けに治療技法のマニュアルを発刊するそうだ。そこに所属する知り合いが、発達障害の項目を任されてしまった、と言うことで相談にやってきた。勉強会で発達障害ケースの発表をしたのがお偉いさんの目に留まったのだそうだ。後にも先にも本腰を入れて関わったのは発表したケースだけなので…、と言う事で断わったけれど、発達障害は外せない、良い人材がいない、とのことで押し切られてしまったそうだ。

 いつになっても、患者さん、患者さん家族、専門家は、発達障害、と名が付くと物凄い勢いで飛びつくのでしょうね。某協会は、治療技法が発達障害にも有効だとアピールしたかったのでしょうね。まぁ、よくある話なんですが…

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2010年7月 4日 (日)

カウンセリング・精神療法 迂闊にものが言えない

 某駅近くにある皮膚科に子供を連れて行った時の事。

 診察室に通されると年老いた医者が、今日はどうしたんだ、と言う。初対面なのになんてデリカシーのない医者何だろう、と思いつつ、診てもらうのだから我慢我慢、と言い聞かせ、飛び火をもらってしまったみたいです、と伝える。すると、医者でもないのにどうして飛び火だと分かるのか、と不機嫌そうに言う。飛び火が保育所で流行っているので受診するように、と返すと、保育所の嘱託の医者が言ったのか、と更に不機嫌そうに言う。医者でない旨を伝えると、診断は医師がするものだ、患者は診断名を口にするな、と言った。

 二度と受診しないでおこうと決めた。

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2010年6月23日 (水)

カウンセリング・精神療法 落とし穴がありそうな会話

 現在、某患者さんは不適応の真っ只中。通所サービスを利用しているものの、建物の中には入る事が出来ない不適応状態が1ヶ月以上続いている。不適応の理由は知らない。私は外来で関わっていないが、面識があるので、これまでなるべく声を掛けるようにしていた。しかし、不適応状態に突入して以降、意図的に無視をされていた。無視される理由は思い当たらない。

 その後、通所サービス施設でスタッフとトラぶった事と「坊主憎いけりゃ袈裟まで憎い」と言う発想で関係者に対し敵意を露にしていた事を知った。まぁ、いつものパターン。この人はこれで好意的に接してくれる人たちを遠ざけてしまっている。症状でこんな状態を招いてしまっているが、痛々しい。

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2010年5月18日 (火)

カウンセリング・精神療法 主治医(カウンセラー)を変えてくれなんて言えない

 主治医(カウンセラー)を変えてくれなんて言えない。だって、失礼だし、先生に悪いぢゃん。

 こんな気持ちを持っている患者さんは少なくはない。そして、自分の口から変わって欲しいと言わずに、他の大勢の人に、変えて貰うにはどうしたらいいのか、なんて相談する人も案外多いのではないだろうか。

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2010年2月23日 (火)

カウンセリング・精神療法 あなたの為を思って…

 大切なあなたの為を思って(あなたが大切だから)、敢えて厳しい(嫌な)事を言っている(してる)のよ、と言って子供を叱る(怒る)親は少ない。

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2010年1月21日 (木)

訪問 底なし沼の家

 発達障害の患者さんの支援として訪問を積極的にしていたら、有効である事に気付きました。そして今では、業務の中の1/5位が訪問。持つべきものは国家資格です。精神保健福祉士であるために訪問すると保険請求が出来ることが強みです。臨床心理士の資格だとそうはいきません。

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2010年1月20日 (水)

年金診断書作成の判断を仰がないで

 私が関わっている患者さんが、年金が欲しい、と診察時に主治医に申し出ました。

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2010年1月15日 (金)

障害を隠して施設入所を目論む人達

 高齢でも施設入所と言うのは難しい。そこに障害が加わると更に難しくなる。障害は障害でも精神障害となると、もっと難しくなる。障害者差別ではなく、他の入居者に馴染めず精神症状が悪化してしまうからだ。ただ受け入れる施設もあるので、じっくり時間をかけて入所待ちをするのが得策だと思う。

 しかし、待てない人もいる。そんな人達は入居の許可目的で障害を隠してより入り易い施設への入所を狙う。

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2009年12月10日 (木)

カウンセリング・精神療法 口に出せない思い

 頼む!!!、ようやく安定したんやから、私が関わっている患者さんに余計な刺激を入れんといてくれる!!!。

 精神科医、ある時はコメディカル、またある時は他の患者さん、またまたある時は患者さんの家族に対してこんな事を思うことがある。口に出す事はしないけれど、心の中で思う。

 まぁ思うだけ思って、成り行きに任せます。すると、暫くしたら、こってり忘れてしまいます。

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2009年11月30日 (月)

某学会ワークショップにて 時間にルーズなんだよな

 某学会のワークショップに参加しました。話題が発達障害と言う事もあって、参加者が今までで最高を記録したそうだ。さすが、発達障害バブルだけある。

 毎度の事だが、最初に基調講演と言うのがある。今回も始まりが遅れた。主催者の不手際と参加者のだらしなさのコラボだ。遅れるのは恒例である。もう誰もが慣れっこになっている。某精神分析医であれば、遅れた原因を作る人達に対して、あなたの所為で大勢の人が犠牲になっている、と気持ちよく叱り飛ばすのだが…

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2009年11月29日 (日)

カウンセリング・精神療法 発達障害の人達とばかり関わっていたら…

 今、カウンセリングや心理療法を1日に7ケースは行っている。殆どが発達障害の患者さん。朝、8時から夕方の5時まで、途切れることはない。予約時間になると心理室に患者さんが次々と尋ねてくる。これだけこってり関わっているので、職場で医療スタッフより発達障害の患者さんたちと話をしている時間の方が圧倒的に長くなってしまっている。そのお陰で、発達障害の事にはとても詳しくなったんですが…

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2009年11月12日 (木)

発達障害 続・某心理検査関連の学会にて

 ラブレターは上手。でも、ラブシーンは苦手。

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2009年10月28日 (水)

発達障害 医者と言う職業には発達障害の人が紛れ込み易い

医者と言う職業には発達障害の人が紛れ込み易い。

 そんな事を精神科医がぽつりと言った。

  興味を示すと…

医者と言う環境の中には、発達障害の人が住み付き易い処で一杯。

 こんな風に帰ってきた。

  周囲からあれこれ指図される事はない。

  周囲はお医者さんと言う事で物凄く許容してくれる。

 ただ、この精神科医は、どんな場面でそんなことを着想したのか。

  自分の事を振り返って???

  同僚の医者を眺めていて???

  患者として通院している医者と接していて???

 敢えて突っ込まなかった。

2009年10月15日 (木)

思いついたことをそのまま口にしてしまう

 唐突にベテランの臨床心理士がこんな事を話をしてきた。

 スタッフのAさんが、インフルエンザの予防接種を受け、それが原因でインフルエンザに罹ったらしい。AさんってADDって見立てているけど、予防接種を受けインフルエンザに罹ったってことはADDって裏付けているよ。

 何を根拠に突然こんな事を言うのか、と思ったので尋ねた。

 何故、予防接種を受けインフルエンザに罹ったるとADDってなってしまうの???。Aさんのところは子どもが小さいので幼稚園とかで子どもがウイルスを貰って返って来て感染することだってある。皆が集まるところは感染し易いですよ。

 インフルエンザって悪化すると脳炎になるから、脳に悪影響を及ぼすぢゃない。発達障害の人の脳ってデリケートだから反応したと思う。

 冗談のつもりか、と思ったが、かなり真剣みたい。裏筋診断のつもりでいる。

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2009年8月24日 (月)

カウンセリング・精神療法 魔の刻

 朝からびっしり心理のセッションが詰まっている日は、6~7セッション目位に当たる14時30分から私の疲れが最高潮に達する。セッションの最中に容赦なく睡魔が襲い掛かってくる。本当に辛い辛い魔の刻。殆ど効果はないけれど、テーブルの陰で太腿を抓りながら必死に耐えている。患者さんに悟られていなきゃ良いけれど、と思いながら。

2009年4月 9日 (木)

カウンセリング・精神療法 大プリニウスの言葉

 ローマ帝国が栄えていた頃、大プリニウス(Gaius Plinius Secundus//23~79)と言う人がいました。植物学の祖として後世に名を残した人だそうです。この人が残した言葉に次のような言葉があります。

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2008年12月12日 (金)

発達障害 多くの症例を知らない専門家

 随分前の話になる。日本の発達障害の治療の大御所である某先生は、討論の中で、100例以上知らない人には自閉症を語って欲しくない、と語ったことがある。確かに仰る通りである。とても奥が深く、一人一人微妙に症状が違っており、数例だけの経験では何ともならない事の方が多い。例え、100例以上知っていたとしても戸惑う事はある。

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2008年10月31日 (金)

関係者会議 丁寧な対応は無理

 先日、処遇困難の発達障害者の方針を決める為に関係者が一同に介した。今後の方針は概ね一致したが、唯一意見が割れたところがあった。丁寧に進めて行きたい、と言う私と、多くのケースを抱えており丁寧にできない、と言う他の関係者との意見の食い違いだけでした。

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2008年10月 6日 (月)

発達障害 味噌も糞もTEACCH

 TEACCHとは、「自閉症及び関連するコミュニケーション障害の子どものための治療と教育(Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped CHildren)」の略である。アメリカでは、1960年代からTEACCHは療育プログラムとして実践されている。その手法は、世界各国で評価され、広汎性発達障害者を学習面や生活面で支援する有効な手段として用いられている。

 私は、TEACCHに関して専門的な教育を受けてきている訳ではないので、そんなに詳しくないが、TEACCHの基本理念をこんな風に捉えている。
  
専門家と連携する。
  
大人が歩み寄り、工夫する。
  
個別プログラムを作成し、人生全体を見通す。
  
夫々の特性や機能に合わせ、環境を構造化する。

 どれも日々の臨床の中で試行錯誤を繰り返した結果、当然のように行っている事ばかりで、重要さは認識しているつもりである。どれを欠いてもやりにくい事ばかりなので、何故こうした対応が必要なのか、それなりに認識しているつもりである。

 TEACCHの事でちょっと気になった事がある。TEACCHは大学院で専門的に学んできたので詳しいと言う専門機関の専門家とケア会議で意見交換をした時の事である。参加者は夫々に専門的に学んできたと言うこの専門家の専門性に敬意を払い、支援方法に耳を傾けた。しかし、構造化は大事にするのだが個別化が軽視されている事が気になった。よく分からない者が専門性にケチつけるのは失礼(問題が生じた時点で意見をしたら良い)と思い、その場は、意見を尊重した。

 支援が悉く失敗したので、緊急のケア会議を開いた。TEACCHが上手く行かなかった理由が分からない、との事だったので、構造化の重視・個別化の軽視を指摘すると(つまり、各自の特性や機能を無視すれば適切な支援は難しい、と言う事だ)、気付いた。

 こうしたケースは今回に限った事ではない。しばしば遭遇するケースである。TEACCHって言うのは、各自の能力に合わせて、学んだり取り組んだりするためのより良い方法を駆使しながら、その個人が達成可能と考えられるより高いレベルのパフォーマンスを実現しようとするもので、単なる一つの技法ではないような気がする。発達障害者を理解することなく、何でもかんでもTEACCHを用いたら良いと言うやり方は、ちょっと…

2008年9月27日 (土)

カウンセリング・精神療法 カウンセリングの知識があるとアピールする人たち

 通信教育でカウンセリングを学んでいます、カウンセリングを市民講座で学びました、と言う方が時々来られます。そんな人の中に、自分はこんなに知識がある、高い評価を受けています等、世の治療者よりも知識やセンスや技術が優れていると言わんばかりにアピールする人たちがいます。時には、カウンセリングたるべきものは…、治療はこうあるべきではならない、こうしなければ治らない等と延々と語る人がいる。

 光が強く当たれば陰が濃くなると言う言葉があります。それだけ知識もセンスも技術もあるのに如何してここに治療して欲しいと来るんだろう、と言う想いが頭の中を一瞬かすめます。しかし、そんな想いはそっと心の奥に押しやります。本人がその理由を痛い程分かっているでしょうし…。敢えて触れません。 こんな場合、カウンセリングや精神療法を受けるに際しての不安がこうした言葉に現れており、そこに拘っていると考え、納得行くまで話してもらいます。私はひたすら傾聴。いつになったら本題に入るのか、と自分の問題に目を向けるまで、介入の機会を待ち続けます。

 言いたいことを話し終わると、その頃にはカウンセリングや精神療法を受けるに際しての不安が薄れて、本題が語られはじめるものです。

2008年9月26日 (金)

発達障害 継続中のケア会議の中で感じたこと

 発達障害者との関わりに慣れていれば大した事のない普通のケースであっても、不慣れな人にとっては超難解例になってしまう。専門的な知識はあれどその知識を運用する知識がないので、関わり難いのは仕方がない。そのため、私は、不慣れな専門家には、わからないことがあったら慣れている人に相談しなさい、その方が早く関わりに慣れる、と言って来た。そんな事もあって、この間、関係者及び発達障害者の支援と言う事で、複数のケア会議に連続して顔を出して来た。そこで、関係者が手を焼いている対応が分からない困難ケースに関して、具体的に対処法を教えて来た。

 ケア会議が回数を増していく中で、参加者の多くが発達障害者に対する関わりを学んでくれている事を実感している。ケースを通してノーハウを示して来ただけであったが、それぞれが現場で実践し、関われると言う実感を持てるようになっている。

 一寸前までは発達障害の人の言動が全く理解出来なかった。目の前の言動ばかりに目が向き、心理に目が向かなかった。発達障害者の言動には理由がある事を知った。最近では、状況を整理し、話を聞いていくことで理解出来ると考えられるようになってきた
 
環境調整って大切。問題が起こった時、発達障害者の問題ではなく関わる側の問題として捉えるようになってからは、発達障害者の言動が変った。関わる側の言動が発達障害者に不適切な行動を促進させていたことを痛感させられた

 こんな声が聞かれるようになってきた。皆、成長している。理解して関わってくれるサポーターが増えることは非常に嬉しい事である。

【関連blog】
 発達障害 PMT(Parents Manegement Training) 家族の言葉
 発達障害 『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training)をして欲しいと感じている家族は多いが…
 成人期の発達障害 受診をしたがらないケースは如何したらいいの???
 『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training) 家族に対する私のセラピー
 ADHDとADD 『親のための管理訓練』(PMT:Parents Manegement Training)について

カウンセリング・精神療法 同業者に対するカウンセリング

 現役の医者や臨床心理士若しくはその学生に対するカウンセリング、これって結構、嫌なものです。出来れば依頼されたくない、と願っています。しかし、依頼は案外ポツポツとあったりします。

 実際のところ、やりにくくない場合が殆どですが、依頼が来ると、何かやりにくい気がするんですね。手の内を知られているのでやりにくいと感じるのでしょうか。この未熟者、と思われるのが怖いのでしょうか。同業者に対するカウンセリングの前夜は力が入ります。しかし、あれこれ思いを巡らしても仕方がないので、体調を整える為に十分に休息を取ります。

 でも、受ける方にだって気まずさってあるでしょうね。お互いに、気まずくない雰囲気を作るのに必死だったりして…

2008年9月14日 (日)

カウンセリング・精神療法 治療者にポジティブなフィードバックを返すのは大切な事

 治療者が自分のために頑張ってくれていると感じたならば、治療者に判る形で感謝の意を表すこと。歯の浮く様なことを言わなくて良い。心を込めてありがとうの一言を言うだけで良い。

 治療者にポジティブなフィードバックを返す事は重要だ。治療者に活力を与える。

2008年8月28日 (木)

嬉しいフィードバック

 今年の春まで医療の領域で支援をしていた20歳のPDDの女性がいる。進学の関係で、勤務先の関連のクリニックに転医となった。その時は、本人・家族・主治医のいずれも、私が大した支援をしていなかったと思っていたようだったので、主治医から提案されるがままに転医した。私としては、やっと併存障害が治まった所だったので、これからと思った矢先の転医であった。

 転医先のクリニックに場所を移し、主治医が継続して診察した。主治医としては、心理士がしていたことぐらい医者なら当然出来る、と思っていたようで、診察以外のフォローはしなかった。

 そして、まもなく、破綻。私のところにSOSをしてきた。これまでの関わり合いの中でSOSを出せることを大きな目標としてきたので、当然の成り行きであった。危機介入と言う事で、関わった。しかし、今は治療契約をしていない為、今後は危機介入は出来ない旨を伝えた。主治医には、自身でフォロー出来ないのであれば代わりのサポーターを作っておいた方がいい、と注文を付けた。そうしたら、クリニックで働く同僚の心理士をサポーターにした。

 しかし、それでも破綻し、入院になった。

 先週、病棟に他の患者さんの件で顔を出した。するとこの女性が歩み寄ってきて、今回SOSの出し方を間違えてしんどくなって入院してしまった、次からは前に教えて貰ったやり方をする、と話しかけてきてくれた。

 半年前までのセッションの内容を覚えてくれていたんだと思うと、何だか嬉しかった。私にとって、ポジティブなフィードバックとなった。こう言うのって、活力の素になるよな。

2008年8月 5日 (火)

発達障害 孤軍奮闘するサポーターへの支援の重要性

 知り合いのヘルパーさんは、10ヶ月程前は発達障害者にどう関って良いのか全く判らなかった。発達障害の知識はネットで得た程度。収入を考えたら研修会への参加は苦しいものがあった。そんな訳で、試行錯誤の末、何となく良かれと思う関わりをしていた。好ましいかかわりとそうでない関わりの両方を連発していた。そんな最中に、このヘルパーさんが関っていた問題山積の発達障害者に私も関るようになり、付き合いが始まった。

 関わり方が分からなかったらどんな事でも相談して欲しい、と伝えると、ヘルパーさんから色々と出てきたので、具体的な対応を教えていった。すると、見る見る内に成長していった。そして、問題山積の発達障害者は、問題を殆ど起こさない別人のようになっていった。ヘルパーさんは、関り方一つでこうも発達障害者の状態が変わると学んだのだそうだ。相談相手がいて、フィードバックがあったからこそ気付きがあったと言う。今では、発達障害者への関わり方の基本は身についているので、好ましくない関わりは殆どない。保健所からも、ここまで関れるんだったら発達障害専門ヘルパーって言う看板を上げたら、と冷かされる程。

 そんな知り合いのヘルパーさんだったが、如何関っていいのか判らず、頭を抱えて相談に来た。関わり方が分からない発達障害者を引き受けてしまったのだそうだ。関係機関はややこしいケースなので関わりたくないそうで、一人で関っているのだと言う。その為、対応が正しいのかそうでないのか区別がつかなくって困るそうだ。

 とりあえず、私は関係者ではないがアドバイスをした。

 一人で支援していくと言うのは、自分の支援方法が正しいのかそうでないのか判らない場合も多く、周囲のネガティブな評価ばかりに気をとられ、身動きがとれなくなってしまうことが多い。そんな時こそ、そんなサポーターを支援していく必要がある。私自身も発達障害の支援を始めた頃は、そんな経験を多くしただけに、関れる範囲内でサポーターの支援が出来れば…、と考えている。

2008年7月22日 (火)

家族は血ではなく絆で繋がっている

 親子間に血の繋がりがない知り合い親子は、とても幸せそうに生活をしている。父娘関係は親子関係というより恋人関係。互いに距離が取れていた父息子関係も共通の趣味を通して親友同士の関係。勿論夫婦関係も円満。何であそこまで関係が熟していくんだろうね、なんて思う事もある。やはり、家族は血ではなく絆(信頼関係)で繋がっている、って事なのでしょうかね。親子を結ぶのは愛情関係ですが、愛情関係には信頼関係があって成り立っています。 

 さて、こんな知り合いのところとは好対照な親子がいます。地域のトラブルメーカーである発達障害のAさんのところは、実の親子なのにギクシャク。何度も子供に裏切られたのでこの子は信じられない、暴力を振るうし俺の事を拒絶するので嫌い、と高齢の父親は言う。そればかりか、妻に対しては、お前の家に病気の血筋があったのに隠していたからこんな子供が生まれた、と決め付け非難する。まぁ、障害を否認し続け、早期療育を拒否し、母親に世話を押し付けている父親によくあるパターンです。Aさんの良き理解者であった母親が死ぬと、Aさんの問題行動は激化。結局のところ、父親の関わりが拙くて、子供の症状が問題化しているだけなんですが…。ただ、そんなことを言いつつもやはり親が子を思う気持ちは健在。自分の死後は子供に苦労させたくないと言う思いは強いものがあり、一生施設に入れて面倒を看て貰いたい、と言う勝手な気持ちがあるそうです。

 Aさんとは、関係機関から関り切れないので関って貰いたいと言う依頼を受け、関わり開始。サポーター(支援者)の頑張りがあって3ヶ月で問題行動は激減し、近所からの苦情もなくなりました。問題行動で苦しめられていた近隣住民はその後も酷い目に遭った時の事を思い出し、その幻影に悩まされています。しかし、最近はその幻影も色褪せて来ています。正直言ってホッとしています。この状態であれば、地域で暮らしていけると関っているサポーターは夫々に感じるようになっています。

 最近、父親が、こんな関わりを続けられたら更に調子が良くなって施設入所が駄目になってしまうのでサポーターの関わりは迷惑だ、そんなサポーターに金を使うのなら子供に金を残してやりたい、と言い出しているそうです。直接聞いた訳ではありませんが、色々な所で耳にします。Aさんは施設入所を望んでいない(地域で暮らしたい)ので、どこまでこの気持ちを掴みきれない父親なんだろうと思います。不自由な生活をさせたくないと言う気持ちは判りますが、父親の思い描いた通りに人生を歩むことが幸せなんでしょうか。

 ここの父子関係には絆はあったんだろうか。母子関係にはあった感じがしますが。そんなことを感じた症例でした。